e74ca8b4.jpgいよいよ9月。なんか何にもしないうちに夏が終わっちゃうようで、ちょっと悲しい。9月になると、またひとつトシ喰っちゃうし。でもトシ相応の自覚など、ほとんどないに等しいのだが。正確にいうと、トシを自覚すると気持ちまでオジサンになりそうなので拒否してるって感じかな。そんな中、今日は書きモノの関係で久し振りにケニーGなぞを…。
ケニーGはジェフ・ローバー・フュージョン時代から聴いていて、ソロ・デビュー盤も即買いした。ジョー・ザヴィヌルの曲をやってたあたりは、さすがジェフの弟子って感じだったけど、この人らしかったのはイーグルス<I Can't Tell You Why>のリメイクだった。爽やかなポップ・フュージョンだったけど、ちょっと薄口だった覚えがある。でも2枚目の『G-FORCE』でカシーフと組み、ポップ・ファンクみたいなことを始めてからは、かなりハマった。かの名曲<Songbird>が大ヒットした『DUOTONE』も、かなり聴き込みましたよ。ナラダも絡んでいたしね。

で、結局その作品が、スムース・ジャズのシーンが形成される大きな契機になったと思う。ホント素晴らしい仕事をやり遂げたね、ケニーGは。でも問題はそこから。彼がそこに留まるのは、まぁ理解できる。先駆者だし。でも後進のサックス・プレイヤーは、彼の後を追うだけで、抜こうとしないやね。だからスムース・ジャズはみんな一緒の音になっちゃう。このシーンにサックス・プレイヤーは多いけど、結局誰もが、グローヴァーかサンボーンかケニーあたりのフォロワーに収まっちゃうでしょ。実力派プレイヤーはたくさんいるけど、音楽性はほとんど一緒。もう少しどうにかならんかい、って思う。

極論しちゃえば、スムース・ジャズにはグローヴァーとサンボーン、ケニーがいれば、あとはいらないというか、最後はそこに集約されちゃう。結局この路線で『WINELIGHT』に勝てるアルバムなんて、もう出ないのかも知れない。今のシーンが続く限りは…。でもこのアルバム、ボクにはちょっとスウィートすぎるけど、ケニー作品の中でもクオリティはピカイチ。まさしくスムース・ジャズの指標となる一枚です。