cac0bc36.gif若手シンガー・ソングライターとしてグラミーを受賞し、女性に絶大な人気を誇るJohn Mayer。しかし今では彼が実はギター・フリークで、故Steve Ray Vaughnの熱き信奉者であることも明らかになってきた。去年インタビューする機会のあったLarry Carltonも、ギタリストとしての彼を絶賛。スケジュールさえ合えば、是非レコーディングに参加して欲しいと語っていた。
そのMayerが従来の路線をかなぐり捨てて、新たにブルース・ロックに挑戦。Steve Jordan (ds), Pino Palladino (bass) といったツワモノたちとトリオを組み、ツアーに出た。これはその第1作にあたるライヴ・アルバム。こういう趣味に徹した作品は、ビジネス的にはリスキーこの上ない。それでもアーティスト自身にとっては、自分が自分であるためには必要なコト。確かにチャレンジではあるのだが、それ以前に自分を吐き出すことが第一義なのだと思う。ある意味、リスナーの反応やセールス動向など、関係ないのだ。

けれどMayerの場合、ただ好きなだけじゃなく、ホントにギターが上手いのだから、単なる余技ではない。イヤ、もしかして、これまでの路線よりもカッコ良くない!? な〜んて思ってしまう。果たしてこのトリオが継続されるかどうかは未知数だけれど、本来の活動の合間でイイから、時々ガツンとカマして欲しいところだ。