958d3213.jpgようやく桜の季節にふさわしい、ホンワカしたアルバムがアップできた。James Talorの弟として知られる音楽一家Taylor家の三男坊、Livingston Taylorのニュー・アルバム『THERE YOU ARE AGAIN』である。前作『SNAPSHOT』から丸6年ぶり。でもあれはライヴで自主制作に近いノリだったから、ちゃんとしたスタジオ新作としては97年の『INK.』以来、なんと9年ぶりの登場だ。でもLivを知る人ならお察しの通り、彼はな〜んも変わっちゃいない。いつもの通りハートウォームで、相変わらず人懐っこい歌声を聴かせる。だから嬉しい。

唯一違うとすれば、さり気なく力が入っていることか。なにせオープニングからして、かつての義姉Carly Simonとのデュエット。曲名<Best Of Friends>にふさわしいパートナーが登場する。そして2曲目<There I'll Be>では、兄Jamesと妹Kateがバック・ヴォーカルで参加。Steve Gadd (ds), Lee Sklar (b), George Marinelli (g / 元Bruce Hornsby & The Range), Shane Keister & Matt Rollings (kyd) という豪華なバック・メンバーも嬉しい。
更に5曲目<Step By Step>はゴスペル・クワイアを従えた大迫力のファンキー・チューン、8曲目<Tell Jesus>ではTake 6とジョインしてアカペラに挑んでいる。それClaptonの大ヒット<Change The World>を書いたTommy Simms(b)がいたり、David Sanborn (sax) とGary Burton (vibe) との共演曲があったりも。

なにせ兄Jamesに「Livから受けた音楽的影響は非常に大きい」と言わしめた才能の持ち主。確か音楽に開眼したのも、Livの方が先だったはずだ。…ということは、Livがいなけりゃ今のJamesはなかったかも知れないし、長兄Alexや末弟Hughを含め、Taylor一家の音楽的リーダーだった可能性もある。
繊細で神経質でエキセントリックな面があるJamesに対し、Livはいつも優しくほのぼの。有名なのはもちろんjamesだけど、「実はLivの方が好きなんだよね」なんて人に出会うと、お互い「アンタ、よく分かってるねぇ」なーんて。去年コンパイルしたコンピ『BLUE PARADISE』に、Livの<Rodeo>を入れられたときは嬉しかったな。


朝の空に光が戻ってきたとき、
恋人たちがサヨナラを言えないでいるとき、
ステキな映画が僕を泣かせたとき、
物語がハッピーエンドで終わるとき、
There you are again...

ボクは再び元気なLivに出会えて、ホント嬉しいよ!