
結果から書いちゃうと、さすがチャカ、さすがジャム&ルイス、といった内容。さすがにチャカもイイ歳だから、以前のように冒頭から喉ちんこ全開でスクリーミングしまくるワケじゃない。もちろんシグネイチャーなので、相手を張り倒すようなスクリームは頻繁に出てくるけど、若い頃よりも助走距離が長くなったというか、ちゃんとアイドリングしてからね〜!みたいな。
でもその分コクが深くなって、表現力は増している。瞬発力ばかりじゃなくなったんだな。80年代終盤からは作ったアルバムがお蔵入りしたり、契約がなくなったりして、実績の割りには辛い立場に追い込まれたが、そもそも勘と本能で動くタイプの人だから、あんまし考え込んだら“らしさ”を失っちゃうんだよね。それでも今になって振り返れば、あのジャズ・カヴァー集には趣味以上の必然性があったのだな、と。
一方のジャム&ルイスも、全盛期みたいに最上段から畳み込んでいくようなサウンドは作っていない。以前のチャカとなら、それこそ途轍もないストロング・スタイルの音圧ファンクが生まれていたと思うけど、今はチャカの変化を踏まえたか、ドッシリ落ち着いたディープなサウンド・メイク。何故もっと早く組まなかったの?という疑問もなくはないが、双方にとって渾身の作であるコトに変わりはないだろう。最近のジャム&ルイスの現場を取り仕切っているアヴァイラ・ブラザーズも活躍してます。
さらにカヴァーの多さにも要注目。ジミ・ヘン<Castle Made Of Sand>に始まり、プリンス<Sign "O" The Times>、ジョニ・ミッチェル<Ladies Man>、ディー・ディー・ワーウィックの<Foolish Fool>、そしてドゥービー・ブラザーズの<You Belong To Me>は、作った当人のマイケル・マクドナルドをゲストに迎えて。アース・ウインド&ファイアー<Shining Star>の焼き直しは、先のアース・トリビュート盤『INTERPRETATION』に入っていたもの。ルーファス時代のセルフ・リメイク3曲(2曲はメドレー)もあって、そこではルーファスの盟友トニー・メイデンがフィーチャーされてる。
ちなみにプリンスのカヴァーというと、どうしても<I Feel For You>を思い出してしまうが、今回はややドープな<Sign 'O'The Time>という辺りに、チャカの心境と時代の変化が表れた気がするな。
あと忘れちゃイケないのは、メアリー・J・ブライジとの共演となった<Disrespectful>。これがまさに今様のヒップホップ・ソウル・チューンになっていて、メアリー・Jからの挑戦をチャカが受けて立つ図式なのだ。歌詞はロクでもない男に向けたものだが、この顔合わせで、「あんた、ちょっと失礼じゃないの!
」なんて歌われた日にゃ、思わずこのガチンコ勝負を煽ってしまいたくなる。
イヤイヤ、さすがジャム&ルイス、場面設定は文句ナシっす!
ってなわけで、久々に繰り返し聴いてしまいそうなチャカの新作。あと一週間、ヘロヘロ状態が続くカナザワにとっては、いいカンフル剤になりそうだ。
でもその分コクが深くなって、表現力は増している。瞬発力ばかりじゃなくなったんだな。80年代終盤からは作ったアルバムがお蔵入りしたり、契約がなくなったりして、実績の割りには辛い立場に追い込まれたが、そもそも勘と本能で動くタイプの人だから、あんまし考え込んだら“らしさ”を失っちゃうんだよね。それでも今になって振り返れば、あのジャズ・カヴァー集には趣味以上の必然性があったのだな、と。
一方のジャム&ルイスも、全盛期みたいに最上段から畳み込んでいくようなサウンドは作っていない。以前のチャカとなら、それこそ途轍もないストロング・スタイルの音圧ファンクが生まれていたと思うけど、今はチャカの変化を踏まえたか、ドッシリ落ち着いたディープなサウンド・メイク。何故もっと早く組まなかったの?という疑問もなくはないが、双方にとって渾身の作であるコトに変わりはないだろう。最近のジャム&ルイスの現場を取り仕切っているアヴァイラ・ブラザーズも活躍してます。
さらにカヴァーの多さにも要注目。ジミ・ヘン<Castle Made Of Sand>に始まり、プリンス<Sign "O" The Times>、ジョニ・ミッチェル<Ladies Man>、ディー・ディー・ワーウィックの<Foolish Fool>、そしてドゥービー・ブラザーズの<You Belong To Me>は、作った当人のマイケル・マクドナルドをゲストに迎えて。アース・ウインド&ファイアー<Shining Star>の焼き直しは、先のアース・トリビュート盤『INTERPRETATION』に入っていたもの。ルーファス時代のセルフ・リメイク3曲(2曲はメドレー)もあって、そこではルーファスの盟友トニー・メイデンがフィーチャーされてる。
ちなみにプリンスのカヴァーというと、どうしても<I Feel For You>を思い出してしまうが、今回はややドープな<Sign 'O'The Time>という辺りに、チャカの心境と時代の変化が表れた気がするな。
あと忘れちゃイケないのは、メアリー・J・ブライジとの共演となった<Disrespectful>。これがまさに今様のヒップホップ・ソウル・チューンになっていて、メアリー・Jからの挑戦をチャカが受けて立つ図式なのだ。歌詞はロクでもない男に向けたものだが、この顔合わせで、「あんた、ちょっと失礼じゃないの!


ってなわけで、久々に繰り返し聴いてしまいそうなチャカの新作。あと一週間、ヘロヘロ状態が続くカナザワにとっては、いいカンフル剤になりそうだ。