9e3dc6cf.jpg当ブログでは何処よりも早くコチラで速報したけれど、ケニー・ランキンの初期7作品が来年1〜2月、2回に分けて紙ジャケ/リマスターでリイシューされる。それに向けて、カナザワも2枚のライナーを担当することになった。受け持ったのは、ケニーの代表作で2月発売分の『SILVER MORNING』とこの『INSIDE』である。

おそらく一番注目されるであろう『SILVER MORNING』については、ケニーの自主制作で初CD化された時に、 コチラで紹介済み。あれから1年経ってようやく国内でのライセンスが決まったというワケだ。

で、コレはその『SIVER MORNING』に続くアルバム。両手でメガネを作って相手の心の内側を覗き込むような仕草を見せるケニーのジャケ(by ノーマン・シーフ)が印象的な作品だ。75年というプレAORの時期であり、巷ではジェイムス・テイラー『GORILLA』、ポール・サイモン『AFTER ALL THESE YEARS(時の流れに)』、ジョニ・ミッチェル『THE HISSING OF SUMMER LAWNS(夏草の誘い)』など、弾き語り系のシンガー・ソングライターたちが、こぞってジャジー・ポップなアルバムを出した頃。それを意識してか、スティーヴィー・ワンダーやジョー・スタッフォードのカヴァーをやっている。演奏面のキー・パーソンは、ウルサ方に評価が高い黒人kyd奏者ウィリアム・D・スミスだろうか。サンズ・オブ・チャンプリンの曲を当のビル・チャンプリンをゲストに歌っているのが、ちょっと意外。

一方、ジョン・セバスチャンのソロ・デビュー・ヒット<She's A Lady>はフォーキーに。ジミ・ヘンドリックスの<Up From The Skies>では、十八番のアコースティック・グルーヴで迫る。<Roll-A-Round>は、ランキン家総出の心温まるドゥ・ワップ。ランディ・ニューマンの<Marie>では、一転シットリと聴かせる。このあたりはまさにケニーらしさが全開だ。

『SILVER MORNING』と『THE KENNY RANKIN ALBUM』という名盤2枚に挟まれ、チョイと影の薄いアルバムだけれど、ケニー好きは必ず一時停止を願います。