f1b9269d.jpg7月22日発売予定の表題DVDの解説を執筆中。ガイド本『AOR Light Mellow Premium』の進行が遅れているので、ホントはそれどころじゃないタイミングなのだが、クインシー作品のライナーを書けるなんて光栄なこと。滅多にない機会なので、お引き受けした。書くべきこと、書きたいことはいっぱいあるので、ペンが進まない、なんてコトもなさそうだし。

クインシーのライヴDVDといえば、同じモントルーで“音楽家活動50周年”を記念して行なった96年のライヴ映像が記憶に新しいところ。しかしアレはビッグ・バンドとの共演に終始していて、ハウス・バンドやゲストが豪華でも、いわゆるポップ・ソウル期の楽曲がなく、些か拍子抜けしたというファンも多いはず。

ところが今回は堂々の2枚組全30曲。前半は前回同様ジャズ・セットだが、後半はシッカリお馴染みの曲が並んでいて、ヴォリューム感倍増。ゲストもクインシー・ファミリーから久々の共演、若手との初顔合わせなど、まさしく豪華絢爛なパフォーマンスとなっている。ところが反対に、いつもはステージでタクトを振っているはずのクインシーが不在。どこに居るかと思えば、今回はステージ前の客席最前列にドッカリ鎮座。最後までタクトを振る場面はなかった。ま、今度は祝福を受ける立場なので、それでもイイか。いづれにせよ2回も大病を患っているので、健康面の不安からステージに上がれない、なんてことがなければ良いが。それでもこの時、クインシーは9つの映画のサントラ・プロジェクトに絡み、記者会見では生涯現役を宣言したそうだから頼もしい。

チャカ・カーンとパティ・オースティンのデュエット、レディシの熱唱、ナチュラリ−7の好演などなど、見どころは盛り沢山。一番ビックリしたのは、何故かスティーヴィー・ウッズが歌っているところ。そう、AORファンに人気が高い<Steal The Night>のスティーヴィー・ウッズである。彼がドイツで活動を続け、2〜3年前には密かにレコーディングを行なっていた(未だ完成せずらしい)のは分かっていたけど、何故ココに参加することになったのか、経緯は不明。ま、ほとんどバック・シンガーみたいな形なので、彼を目当てにこの映像を見たら多いにコケるのだが…(苦笑)