いやぁ〜、ビックリ! このお方のブラン・ニュー・アルバムを、今になって聴けるとは思っても見なかった。ジャズ・ピアニストでありシンガーでもあるモーズ・アリソン。おん歳83歳とか。マトモな新作は、約12〜13年ぶりになるのかな? イヤ、正直、あまりよく分かってないんですケド…
とにかく、モーズといえば、かのマイケル・フランクスやベン・シドランの先生みたいな御仁。洒脱なラウンジ・ジャズの権化で、小粋なピアノ・プレイに定評がある。そして何より、呟くようなヘタウマ・ヴォーカルの元祖。この人がいなかったら、コンテンポラリー・ジャズ・ヴォーカルや日本でいうAORシーンの世界地図も、大きく様変わりしていたに違いない。
そのうえ、ローリング・ストーンズやジョン・メイオール、ヤードバーズ、そして<ヤング・マン・ブルース>をカヴァーしてたザ・フーなど、在りし日のブリティッシュ・ビート勢からも愛されていた。ジョージィ・フェイム同様、シャレっ気の裏に潜むスピリット、批評精神が、60年代のモッズたちにも支持されていたのだ。後々ヴァン・モリソンやエルヴィス・コステロがモーズの曲を歌ったのも、そうしたスタンスからに違いない。
引退したわけではなく、近年もたまにフラリとステージに立ったりしていたらしいモーズ。でもそんな爺さまをスタジオへと出向かせたのは、今をトキメくグラミー受賞プロデューサー、ジョン・ヘンリーからのラヴ・コールだった。彼はソロモン・バークやアラン・トゥーサンといったベテランを手掛け、見事に世間の注目を集めさせているから、このコラボには至極納得である。そういえば、この新作のリリース元も、ヘンリー自身が籍を置いているレーベル:ANTIだった。
それにしても、適度にヨレながらもカクシャクとした態度を崩さないモーズのヒップなことと言ったら 頑固なのか、コレしかできないのかは分からないけど、全然老いぼれちゃいないことだけは確か。ラストの曲では幼い孫娘と一緒に歌っちゃったりして、好々爺しているのも、なんか楽しい。久し振りの作品だからと言って片意地なんか張らず、リラックスして聴きたいアルバム。
そのうえ、ローリング・ストーンズやジョン・メイオール、ヤードバーズ、そして<ヤング・マン・ブルース>をカヴァーしてたザ・フーなど、在りし日のブリティッシュ・ビート勢からも愛されていた。ジョージィ・フェイム同様、シャレっ気の裏に潜むスピリット、批評精神が、60年代のモッズたちにも支持されていたのだ。後々ヴァン・モリソンやエルヴィス・コステロがモーズの曲を歌ったのも、そうしたスタンスからに違いない。
引退したわけではなく、近年もたまにフラリとステージに立ったりしていたらしいモーズ。でもそんな爺さまをスタジオへと出向かせたのは、今をトキメくグラミー受賞プロデューサー、ジョン・ヘンリーからのラヴ・コールだった。彼はソロモン・バークやアラン・トゥーサンといったベテランを手掛け、見事に世間の注目を集めさせているから、このコラボには至極納得である。そういえば、この新作のリリース元も、ヘンリー自身が籍を置いているレーベル:ANTIだった。
それにしても、適度にヨレながらもカクシャクとした態度を崩さないモーズのヒップなことと言ったら 頑固なのか、コレしかできないのかは分からないけど、全然老いぼれちゃいないことだけは確か。ラストの曲では幼い孫娘と一緒に歌っちゃったりして、好々爺しているのも、なんか楽しい。久し振りの作品だからと言って片意地なんか張らず、リラックスして聴きたいアルバム。