steve_gadd_live08年夏に来日したスティーヴ・ガッド&フレンズのライヴ盤が登場。レコーディングは09年11月、アリゾナ州スコッツデイルにて。フレンズのメンバーは、オルガン&トランペットのジョーイ・デフランセスコ、ジョーイの相方ギタリスト:ポール・ボーレンバック、そしてガッドの盟友ロニー・キューバ(バリトン・サックス)の3人である。

元々このフレンズは、ガッドが07年にギリシャから自分を冠にしたバンドでのツアーをオファーされ、そのために組んだもの。ガッド・ギャング解散後、彼はずっと自分のリーダー・グループを持たずにいたため、その時一緒に演ってみたいと思っていたジョーイに声を掛けたのが始まりと言う。

そのジョーイ・デフランセスコは、現在、世界屈指の超絶技巧オルガン奏者として知られる人。71年生まれで、高校生の時にマイルス・デイヴィス・グループに加わり、18歳の頃からリーダーを次々発表。ジョン・マクラフリンやジャック・マクダフ、パット・マルティーノらと共演してきた。トランペットのプレイも確かで、ステージではマイルスから授かった楽器を吹いている。

このガッド=デフランセスコのコンビに、それぞれの良き理解者を加えたのが、このフレンズ。一回こっきりのスペシャル・ユニットが一年後に日本で再編され、更に翌年米国でステージに上がる。意図したワケではないはずだが、今ではすっかりレギュラー・グループ化しているようだ。

サウンド的にはガッド・ギャングのオルガン・ジャズ的展開で、レパートリーもガッド・ギャング譲りのナンバーが多い。とはいえ全員が白人だから、意外にR&B色は濃くなくて、自ずとジャズ・テイストが強まった。そこがフレンズの特徴。ガッドのドラムもかつてのようなスクエアなグルーヴから、よりスウィンギーなスタイルへと変化している。

昔のガッドは鬼のような形相で叩くことが多かった気がするが、青山のブルーノートでこのフレンズを観た時は、何だか楽しそうに見えた。あの時の笑顔を思い出させるような、リラックスしたライヴ盤だ。