dwayne_fordこの夏から秋にかけてのAORリイシュー・ラッシュは、実はずいぶん前からシコシコと企画していたこと。でもそこに「デヴィッド・フォスターの来日がありそう」という前情報が入り、再発アルバムのラインナップに急遽フォスターの関連作を追加した。

もちろんフォスター関連作でも、立案当初からリイシューしようと考えていたネタは少なくない。でも既に複数回CDで出直している作品は、基本的に念頭になかった。ところが実際に許諾申請してみると、過去にCDがあっても、その後権利の移動など諸般の事情で出し直しができなくなっている、というアイテムが意外に多くて愕然。これは何とか難を逃れ、この9月に紙ジャケット化が実現する初期フォスター プロデュース作の一枚である。

ただいま、そのライナーを執筆中。実は02年の前回再発時(洋楽秘宝館)もカナザワが解説を書かせていただいたので、「新しい自主制作盤を出したくらいで、特別新鮮な情報はないから、一部加筆修正で済まそうか…」と思っていたが、ふと思い立ってドウェイン・フォード自身にメールしてみたところ、新たな事実が発覚。結局プロフィールを引用したくらいで、ほぼ新規書き下ろしになってしまった。ふ〜ん、この会心作にそんな経緯があったとは…。

ちなみに、デヴィッド・フォスターの最も初期のプロデュース群というのは、大別して、1)ソウル/ブルー・アイド・ソウル系、2)ロマンティック・ハードネス系、3)クセ者系、に分けられる。クセ者というのは、アリス・クーパーやチューブス、ポール・ハイド&ザ・ペイオラズとか。ホール&オーツも片足づつ1と3に突っ込んでるな。ここだけみると、ちょっとトッド・ラングレンとの共通点が多くて興味深いのだけれど。

そんな中で、2のタイプの傑作が、エアプレイとレイ・ケネディ『RAY KENNEDY(ロンリー・ガイ)』、そしてこのドウェイン・フォード。とりわけ、スティーヴ・ルカサーとジェフ・ポーカロのコンビが活躍する<Lovin' And Losin' You>や<Am I Ever Gonna Find Your Love>、<The Best Will Survive>あたりのハネ系ロック・チューンは、かなりのデキです。


Dwayne Ford: Some Day

Dwayne Ford: On the Other Side