
この時ロニーが抜けたのは、自分のグループを結成するため。おそらくE.W.&F.にいては、自分の曲を使ってもらえない、ソロ・パートも限られている、という判断だったのだろう。自分を通せば、遅かれ早かれ絶対的リーダーであるモーリス・ホワイトと衝突してしまう。そうした先を見越しての脱退だった。そして当時のギタリスト:ローランド・バウティスタもこれに同調。彼は『地球最期の日』で、モーリス&ヴァーダイン・ホワイトと2曲共作していたが、それゆえの方向性の違いがあったのかもしれない。
こうして2人を中心に結成されたのが、5人組のロニー・ロウズ&プレッシャー。他のメンバーは無名の若手のようだが、クルセイダーズのウェイン・ヘンダーソンが主宰するアット・ホーム・プロダクションに入り、ブルー・ノートと契約を結ぶ。そして75年に発表されたのが、この『PRESSURE SENSITIVE』だ。アルバム自体はソロ名義だが、メンバー・クレジットにはチャンとプレッシャーの名があり、バウティスタとの共作曲やバウティスタ単独の曲も収録されている。しかもコレが初期クルセイダーズをファンクに近づけたようなスタイルで、インストながらもスムース&ダンサブル。スティーヴィー・ワンダーがルーファスに提供してヒット下<Tell Me Something Good>をカヴァーしているし、オフィス・メイトのサイド・フェクト(本作でもバック・ヴォーカルを担当)やインコグニートで有名になる<Always There>のオリジナルが入っている。この<Always There>のように秀逸な曲が書けるなら、そりゃあ独立するわ
ロニーはフルート奏者のヒューバートや、シンガーのエロイーズやデブラを生んだロウズ・ファミリーの次男だが、その一家はクルセイダーズの面々と幼馴染みで、兄ヒューバートはジャズ・クルセイダーズのデビュー前に一緒に活動していた時期もあったとか。もちろんウェインの絡みのあるだろうが、このアルバムにもジョー・サンプルやウィルトン・フェルダーが参加。しばしばE.W.&F.に曲を書いたりセッションに加わるジェリー・ピーターズの名もある。
ところがプレッシャーは、これ1作で分裂。ロニーは代わりにウェイン子飼いのプレジャー(ややこしい…
)を従えて、第2作『FEVER』を制作。その後も順調にソロ・キャリアを重ねた。一方バウティスタは、その正確無比のギター・カッティングを武器にセッション活動に入り、 77〜78年に2枚のリーダー作をリリース。 クルセイダーズのツアーに同行するようになった。そこへ来て、自分の後任であったアル・マッケイがE.W.&F.を脱退。モーリスに請われて、グループに再加入するのである。バウティスタとマッケイ、そのプレイ・スタイルは大きく違うが、グルーヴ・メイカーとして16ビートのカッティングに一家言持っている点は似た者同士。果たしてどちらがモーリスの好みかは、本人のみぞ知るところか。
なおプレッシャーは、79年にロニーの下で復活。バーナビー・フィンチ(kyd)、パット・ケリー(g)、アート・ロドリゲス(ds)というL.A.フュージョン・ファンには馴染みのあるメンツを含む陣容で、『PRESSURE feat. RONNIE LAWS』なるアルバムを出している。これ、結構な好作なのだが、今ではすっかりレア盤なのよ…。
こうして2人を中心に結成されたのが、5人組のロニー・ロウズ&プレッシャー。他のメンバーは無名の若手のようだが、クルセイダーズのウェイン・ヘンダーソンが主宰するアット・ホーム・プロダクションに入り、ブルー・ノートと契約を結ぶ。そして75年に発表されたのが、この『PRESSURE SENSITIVE』だ。アルバム自体はソロ名義だが、メンバー・クレジットにはチャンとプレッシャーの名があり、バウティスタとの共作曲やバウティスタ単独の曲も収録されている。しかもコレが初期クルセイダーズをファンクに近づけたようなスタイルで、インストながらもスムース&ダンサブル。スティーヴィー・ワンダーがルーファスに提供してヒット下<Tell Me Something Good>をカヴァーしているし、オフィス・メイトのサイド・フェクト(本作でもバック・ヴォーカルを担当)やインコグニートで有名になる<Always There>のオリジナルが入っている。この<Always There>のように秀逸な曲が書けるなら、そりゃあ独立するわ

ロニーはフルート奏者のヒューバートや、シンガーのエロイーズやデブラを生んだロウズ・ファミリーの次男だが、その一家はクルセイダーズの面々と幼馴染みで、兄ヒューバートはジャズ・クルセイダーズのデビュー前に一緒に活動していた時期もあったとか。もちろんウェインの絡みのあるだろうが、このアルバムにもジョー・サンプルやウィルトン・フェルダーが参加。しばしばE.W.&F.に曲を書いたりセッションに加わるジェリー・ピーターズの名もある。
ところがプレッシャーは、これ1作で分裂。ロニーは代わりにウェイン子飼いのプレジャー(ややこしい…

なおプレッシャーは、79年にロニーの下で復活。バーナビー・フィンチ(kyd)、パット・ケリー(g)、アート・ロドリゲス(ds)というL.A.フュージョン・ファンには馴染みのあるメンツを含む陣容で、『PRESSURE feat. RONNIE LAWS』なるアルバムを出している。これ、結構な好作なのだが、今ではすっかりレア盤なのよ…。
今はBlue Noteが安価な高音質盤で出してくれているから入手容易ですけど、昔はかなり苦労して入手した記憶があります。そんなこんなで思い出の多いアルバムなのです。
PS.退院致しました。