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昨日ご紹介した当山ペニーひとみと同じく、タワー・レコード限定のカナザワ監修復刻シリーズ【Light Mellow's Picks x Tower to The People】で登場のホールド・アップ(78年)と清水信之ソロ(80年)。この2枚はもうすぐ発売というコトで、昨日サンプル盤が届いた。

ホールド・アップは、おそらくナイアガラ関連のマニア以外は知らないであろう発掘モノ。中心メンバーにはパラシュートやAB'Sに参加する安藤芳彦(vo,kyd)がおり、後にチャクラを結成する横澤龍太郎(ds)、佐藤奈々子とSPYを結成する戸田吉則(b)、あんぜんバンドのサポート・ギタリスト:藤田義治などが名を連ねる。その面々で超トロピカルな南国シティ・ポップスを展開しているのだ。

更にビックリは、細野晴臣が2曲アレンジに参加し、マリンバやスティール・ドラム、シンセサイザーをプレイ。そして何と大滝詠一までが、1曲コーラスで参加している。つまりコレは、細野のチャンキー・サウンド、大滝のナイアガラ・サウンド直系。シングル曲だった<パイナップル・ベイビー>なんて、もろに大滝師匠っぽい声色まで登場したりして。ギャグのセンスをシャレっ気たっぷりに表現するところは、加藤和彦やサディスティックスにも近い。その出所は、要するにDr.バザーズ&ザ・オリジナル・サヴァンナ・バンドだ。

そしてこのホールド・アップに一時参加していたのが、かの清水信之(アルバムには不参加)。後に加藤和彦の右腕となり、坂本龍一との対比から“一人YMO”とも謳われた彼のルーツの一端がココに垣間見える。

その清水の80年の1stソロ『CORNERTOP』は、彼がビーイングの長戸大幸プロデュースで発表したもの。清水らしい天才ぶりが窺える一枚で、シュガー・ベイブ<こぬか雨>のカヴァーでは、竹内まりやとEPOがコーラスを務める。また一部の曲では、かのカミーノ再編(大村憲司、村上ポンタ秀一、小原礼、是方博邦)も。松武秀樹とのテクノ曲は、後の“一人YMO”の原点と言える。

シティ・ポップと謳いつつ、実は後のサウンド・クリエイターの冒険心が宿ったこの2枚。最近の若いバンドには、こうした遊び心や冒険心がないよなぁ…。

HOLD UP / 島まで10マイル

清水信之 / CORNERTOP