wanda walden
怒濤のライヴ週間が終り、その反動で今度は締切ラッシュに突入。月末から月初めにかけて毎日1本ペース!って、そりゃ〜無理でしょ とにもかくにも、ナラダ・マイケル・ウォルデンの義妹ワンダが81年に発表した唯一の作『SERACHIN' FOR LOVE』が初CD化。今日は、その国内仕様盤の解説を脱稿した。

ナラダはソロ第3作『AWAKENING』と『THE DANCE OF LIFE』、『VICTORY』の3作品と、<I Don’t Want Nobody Else (To Dance With You)>、<I Shoulda Loved Ya>のR&Bヒットを飛ばした後、今度はプロデューサーとしてポップ・ソウル・シーンに本格参入。まずはステイシー・ラティソウの2ndを手掛け、<Dynamite!>と<Let Me Be Your Angel>と全米トップ30に送り込んだ(R&Bチャートでは共に8位)。これに続いたのが、翌81年リリースのシスター・スレッジやアンジェラ・ボフィル、ディスコ・シンガーのエイミー・スチュワートなど。もちろんステイシーとも3作目『WITH YOU』を作っている。

そうした中、おそらくナラダの方からワーナー・グループに制作を持ち掛けたと思しきが、このワンダの作品だ。タイミングはおそらく、シスター・スレッジのあとでアンジェラの前。ステイシーの3作目とは、ほぼ同時ぐらいの進行だったと推測できる。そしてロー・ティーンのアイドルだったステイシーとは違い、フリーハンドだったと思われるこの作品を、ミディアム・スロウ中心の、何ともアーバンなオトナのコンテンポラリー女性ヴォーカル作品に仕上げた。実際に聴くと、ちょっとアンジェラのプロトタイプ的印象もある。後にリンダ・ルイスが歌う<Take Your Heart>は、アニタ・ベイカーのヒット曲を書いたデヴィッド・ラズリー/アリー・ウィリスの作品。でもその反面、シックの影響濃厚な<Don’t You Want My Lovin’>や、典型的ナラダ流ダンサーでハービー・ハンコックのシンセがソロをカマす<Holdin’ On>も入っている。アルバム未収のダンサブルな12インチ曲<I Must Be Dreamin’>も、ボーナス収録。

ナラダがこの後、ホイットニーやマライア、シャリース、更にアレサ・フランクリンなどを次々手掛けて大ブレイクしていくのを考えると、アンジェラ同様、当時まったく無視されたこのアルバムが意外に重要だったのでは…?と思えるのよ。