
SNSにはもうフラゲの話がいっぱい載っているのに、予約済み自分に所には発売日を過ぎても来ない。受注数と入荷枚数のギャップか、結局1日遅れで到着。さっそくプレイヤーに入れ、耳を通した。やっぱり気になるのは、笛吹童子(=大滝詠一)ミックスによるオリジナルのリマスター盤と、達郎氏自身が手掛けた2015年リミックスの音の違いである。
結論から言ってしまうと、達郎氏自身がアチコチで語っているように、それほどの差は感じられなかった。サラリ聴き流しただけの印象だが、リミックスの方が若干耳障りが滑らかで聴きやすくなったような…。トゥワンギーなギターが少しだけ丸くなっていたり、時々ダンゴ状態に近づく中音域がスッキリしていたり、という感じで、大貫妙子のヴォーカルも心なしか凛としている。巷では早くも大絶賛のリマスター&リミックスだが、一般音楽ファンのオーディオ事情を考えると、ホントにどこまで違いを分かっているの?と勘繰りたくなるほど。くぐもって鳴っていた音がスンナリ聴こえるようになったが、“こんな音、入ってたんだ!” というほどの発見はない。あったとすれば、それはおそらく聴き込み不足。ようやく復活した<すてきなメロディー>のカズーを除いては…。もちろんかく言う自分も、ブラインド・テストをやって正確に答えられる自信などない。
そもそも自分はオーディオ・マニアじゃないから、最初のうちは音質の違いを気にして聴いていても、すぐに音楽そのものを聴くようになる。だから、10年ぶり3度目の再発である『SONGS』でさえ、カナザワの中では、“またか!?” という気持ち、無きにしも非ず。それでもやっぱり出れば買ってしまうのが悲しい性。これまでのヴァージョンとは違ったライヴ音源にカラオケなど、ボーナス・トラックも豊富で、手を出さずにはいられなくなる。
でもそれは達郎氏自身も似たようなモノで、“本当に40周年盤が必要なのか” と迷ったらしい。結局トライアルしたリマスターの出来が良く、ゴー・サインを出したワケだが、氏は “古いカタログのリマスタリングは、常に現代のヒット・ソングの音圧に拮抗するものじゃないと意味がない” としている。
近年、音圧が上がって行く一方の“音圧戦争”が見直され、そのアンチテーゼとして “吉田保リマスタリング・シリーズ” などがスタート。でも一方でそれに付いて行けず、 “音圧低過ぎ” という苦言が飛び出すなど、論議の的になっている。でも言えるのは、オーディオ的な音の良さと、音楽表現としての音の良さは別モノ、ということ。ポップスやロックには、クラシックやモダン・ジャズのような原音再生という美学はない。音を歪曲させたり、声を振り絞って心情を表現するのが、ポップスやロックなのだ。
今回のリミックスは次世代メディア用に作ったそうで、そういう意味では満足のいくモノができたらしい。だから Ultimate Edition。でも氏のホンネは、ポップスやロックにハイレゾなんていらない!というものだ。ヘヴィ・メタをハイレゾで聴くと音がスカスカになる、なんて笑えない話もある。アナログ回帰が急速に進み、ストリーミングだって定着しつつあるのに、ハイレゾがなかなか進まないのは、そもそもリスナー側のニーズが低いからなんじゃないのかな?
そもそも自分はオーディオ・マニアじゃないから、最初のうちは音質の違いを気にして聴いていても、すぐに音楽そのものを聴くようになる。だから、10年ぶり3度目の再発である『SONGS』でさえ、カナザワの中では、“またか!?” という気持ち、無きにしも非ず。それでもやっぱり出れば買ってしまうのが悲しい性。これまでのヴァージョンとは違ったライヴ音源にカラオケなど、ボーナス・トラックも豊富で、手を出さずにはいられなくなる。
でもそれは達郎氏自身も似たようなモノで、“本当に40周年盤が必要なのか” と迷ったらしい。結局トライアルしたリマスターの出来が良く、ゴー・サインを出したワケだが、氏は “古いカタログのリマスタリングは、常に現代のヒット・ソングの音圧に拮抗するものじゃないと意味がない” としている。
近年、音圧が上がって行く一方の“音圧戦争”が見直され、そのアンチテーゼとして “吉田保リマスタリング・シリーズ” などがスタート。でも一方でそれに付いて行けず、 “音圧低過ぎ” という苦言が飛び出すなど、論議の的になっている。でも言えるのは、オーディオ的な音の良さと、音楽表現としての音の良さは別モノ、ということ。ポップスやロックには、クラシックやモダン・ジャズのような原音再生という美学はない。音を歪曲させたり、声を振り絞って心情を表現するのが、ポップスやロックなのだ。
今回のリミックスは次世代メディア用に作ったそうで、そういう意味では満足のいくモノができたらしい。だから Ultimate Edition。でも氏のホンネは、ポップスやロックにハイレゾなんていらない!というものだ。ヘヴィ・メタをハイレゾで聴くと音がスカスカになる、なんて笑えない話もある。アナログ回帰が急速に進み、ストリーミングだって定着しつつあるのに、ハイレゾがなかなか進まないのは、そもそもリスナー側のニーズが低いからなんじゃないのかな?
オーディオ・マニアのように音に拘る方々は、そこそこで良い自分には不幸に思えてしまいます。
最近は、一生モノのつもりで買い集めてきた膨大なCDやレコードをこれからどうすべきか思い悩んでいます。カナザワさんのようなプロの方はずっと保有し続けていかれるんですか?