
日付が変わる頃、不意に飛び込んできたレオン・ラッセル急逝の報。若い頃から仙人みたいな風貌で、生きているのが不思議な感じの人だったが、優雅な暮らしにはトンと無縁だったらしく、クラブ周りの日本公演も頻繁。しばらく契約にも恵まれず、最近はエルトン・ジョンが彼の活動をサポートし、それでアルバムを出していた。遺作となったこの14年作『LIFE JOURNEY』も、エルトンがエグゼクティヴ・プロデューサーとなり、トミー・リピューマが制作(詳細はこちらのポスト参照)。就寝中に息を引き取ったようで、それを13日朝、妻が発見したらしい。現時点で死因は不明だが、長年心臓を患っていて、昨年7月には発作を起こし心臓バイパス手術を受けていたそうだ。享年74歳。
レオンといえばスワンプ・ロックの立役者の一人として知られ、ローリング・ストーンズ、ジョー・コッカー、エリック・クラプトン、それにジョージ・ハリスンやリンゴ・スターらとの深い交流で知られる。またソングライターとしても、ジョージ・ベンソン<This Masquarade>、カーペンターズ<Superstar>、<Song For You>などのヒット曲を書いた。個人的には、ルーサー・ヴァンドロス版<Superstar>に深〜い思い入れが。ソロ・アルバムは多いけれど、アクが強い塩辛系ダミ声ゆえ、外部アーティストへの楽曲提供やカヴァーの方が成功する機会。そこが職人と言われた理由でもあるだろう。
ソロ活動では、誰もが代表作に挙げるシェルター時代のソロ作群より、音楽的に多彩なカラーを放出した70年代後半の作品たちに愛着が。例えば、チャーリー・ウィルソンのギャップ・バンドは元々シェルター末期のレオンのバック・バンドだったし、ルーファスの2代目ドラマー:ムーン・カルホーンのココ出身。初期型ドラム・マシーンとして知られるリン・ドラムを開発したロジャー・リンは、レオンのバンドのギタリストだった。だからレオンは真っ先にその試作機を使い、レコーディングに挑戦。そして生まれたのが、当時新婚だったレオン&メアリー・ラッセルの『WEDDING ALBUM』である(現在は離婚)。
早くからソングライターとして注目されたレオンだけれど、特に彼の楽曲を気に掛けていたのがトミー・リピューマ。前述した<This Masquarade>はジャズ・ギタリストだったベンソンが本格的に歌うキッカケになったし、アル・ジャロウも『WEDDING ALBUM』収録の<Rainbow In Your Eyes>をカヴァーしている。そして同時期にリピューマ門下にいたマイケル・フランクスは、カヴァーこそなかったものの、後年自作曲の中で “on the box some Leon spins”(ジュークボックスでレオンの曲が空回りしている、の意)というフレーズを歌い込んだ。これは当時のリオンがシーンから無視され、苦境にあることを憂えたものと言われている。
…というワケで、レア・グルーヴ〜フリー・ソウル以降の流れで、70年代後半のメロウ期がジワジワ再評価されていたレオン。その時期のアルバムは、我が Light Mellow's Choiceシリーズでも4枚まとめて紙ジャケ・リイシューした。あぁ、それなのに、それなのに…
亡くなったのを期に再評価機運が高まるのは常だけど、ホントはそれじゃ遅いんだよ
Rest in peace...
ソロ活動では、誰もが代表作に挙げるシェルター時代のソロ作群より、音楽的に多彩なカラーを放出した70年代後半の作品たちに愛着が。例えば、チャーリー・ウィルソンのギャップ・バンドは元々シェルター末期のレオンのバック・バンドだったし、ルーファスの2代目ドラマー:ムーン・カルホーンのココ出身。初期型ドラム・マシーンとして知られるリン・ドラムを開発したロジャー・リンは、レオンのバンドのギタリストだった。だからレオンは真っ先にその試作機を使い、レコーディングに挑戦。そして生まれたのが、当時新婚だったレオン&メアリー・ラッセルの『WEDDING ALBUM』である(現在は離婚)。
早くからソングライターとして注目されたレオンだけれど、特に彼の楽曲を気に掛けていたのがトミー・リピューマ。前述した<This Masquarade>はジャズ・ギタリストだったベンソンが本格的に歌うキッカケになったし、アル・ジャロウも『WEDDING ALBUM』収録の<Rainbow In Your Eyes>をカヴァーしている。そして同時期にリピューマ門下にいたマイケル・フランクスは、カヴァーこそなかったものの、後年自作曲の中で “on the box some Leon spins”(ジュークボックスでレオンの曲が空回りしている、の意)というフレーズを歌い込んだ。これは当時のリオンがシーンから無視され、苦境にあることを憂えたものと言われている。
…というワケで、レア・グルーヴ〜フリー・ソウル以降の流れで、70年代後半のメロウ期がジワジワ再評価されていたレオン。その時期のアルバムは、我が Light Mellow's Choiceシリーズでも4枚まとめて紙ジャケ・リイシューした。あぁ、それなのに、それなのに…


Rest in peace...
彼の「Tight Rope」、「Lady Blue」そして「Song For You」は稀代の名曲だと思います。悲しいですね。