
3日遅れのライヴ・レポートは、13日(月)『本気でAOR NIGHT ツアー2017』@目黒Blues Alley Japan 2nd show。このブルースアレイを拠点にして、14年からスタートしたこのプロジェクト。カナザワが足を運んだのは、サックスの竹上さんにお誘いいただいて以来、これが2度目になる。
今回のポイントは、初のツアーということ。7日(火) の福岡に始まり、広島〜京都〜名古屋と回って、本拠地ブルース・アレイに戻ってきた。多忙なメンバーの集合体ゆえ、この約1週間のツアーを組むのも難しかったらしく、今回はレギュラーの安部潤(kyd)がお休み。でもそのピンチヒッターがカナザワもよく知っているAOR好きの若手:宮崎裕介クンということで、何の穴も感じさせなかった。かくして今回のラインナップは、増崎孝司(g)種子田健(b)、小笠原拓海(ds)、中島オバヲ(perc)、友成好宏/宮崎裕介(kyd)、竹上良成(sax)、三谷泰弘(vo)という顔ぶれに。
定期的に演っているライヴ・シリーズなので、以前からの古いレパートリーの完成度が上がってくるのは当然だが、今回はツアー最終日でもあるので、演奏自体が充分に熟れていて実にしなやか。とりわけ増崎さんのギター・ワークは完コピに近く、思わず「ウヒョー
」と声を上げそうになった。もちろんアドリブでアグレッシヴに攻めるトコロもあるが、その攻守の切り替えが鮮やかで、レスポールを主体にしたトーンのチョイスも素晴らしかった。メンバー間のやり取りも阿吽の呼吸で、おそらく今までのシリーズで一番の出来だったのでは? ただそれだけ演奏が素晴らしかっただけに、やはりヴォーカルが三谷さんひとりでは限界を感じてしまう。増崎さんが時々コーラスを付けたり、サンプリングのコーラスで賄ったりと苦心の跡は見えたものの、やはり気持ちを同じくするコーラス陣を入れたり、1〜2曲女性シンガーにヴォーカルを任せるなどすると、ステージの見え方がもっと広がってくるはず。その辺りが今後のテーマかもしれない。
とはいえ、セットリストを見ればわかるように、それこそ全曲ソラで歌えてしまうほどの王道AORオン・パレード。丁寧なMCなどなくても、イントロだけで顔がほころんでしまう。東京では1st/2nd入れ替え制というコトで、まさにこの日朝に訃報が飛び込んだアル・ジャロウ<Mornin'>とクインシー<愛のコリーダ>以外の楽曲すべてを入れ替えた。つまり、2ndへ行ったカナザワは、<Cryin' All Night>や<Georgy Porgy>を聴けなかったけど、まぁ、それは次回のお楽しみというコトで。2ndの楽曲では、バジー・フェイトン成り切りのギターと友成さんのオルガンの掛け合いが素晴らしかったフルムーンの<Phantom Of The Footlights>と、ラストで延々ソロ回しをカマしたラムゼイ・ルイス<SunGoddes>が圧巻だった。
気がつけば、23時を優に回る大熱演。悲しいニュースも忘れさせてくれる、ハートフルな一夜だった。上掲はこのツアー用に作られたTシャツです。
special thanks to 竹上さん
《1st set》
M1 Cryin' All Night (Airplay)
M2 Who's Right,Who's Wrong (Pages)
M3 Mornin’ (Al Jarreau)
M4 Antonio's Song (Michael Franks)
M5 What A Fool Believes (The Doobie Brothers)
M6 Hard To Say I'm Sorry (Chicago)
M7 Do You Love Me (Patti Austin)
M8 Ai no Corrida (Quincy Jones)
M9 Georgy Porgy (Toto)
--Encore--
M10 Ride Like The Wind (Christpher Cross)
M11 You Can Have Me Anytimen (Boz Scaggs)
《2nd set》
M1 Low Down (Boz Scaggs)
M2 Come On Home (Pages)
M3 Mornin’ (Al Jarreau)
M4 Phantom Of The Footlights (Full Moon featuring Neil Larsen & Buzz Feiten)
M5 Livin' It Up (Bill LaBounty)
M6 Twilight Zone (Manhatten Transfer)
M7 Peg (Steely Dan)
M8 Rosanna (Toto)
M9 Ai no Corrida (Quincy Jones)
M10 Sun Goddess (Ramsey Lewis featuring Earth, Wind & Fire)
--Encore--
M11 Special To Me (Bobby Caldwell)
M12 I Just Wanna Stop (Gino Vannelli)
定期的に演っているライヴ・シリーズなので、以前からの古いレパートリーの完成度が上がってくるのは当然だが、今回はツアー最終日でもあるので、演奏自体が充分に熟れていて実にしなやか。とりわけ増崎さんのギター・ワークは完コピに近く、思わず「ウヒョー

とはいえ、セットリストを見ればわかるように、それこそ全曲ソラで歌えてしまうほどの王道AORオン・パレード。丁寧なMCなどなくても、イントロだけで顔がほころんでしまう。東京では1st/2nd入れ替え制というコトで、まさにこの日朝に訃報が飛び込んだアル・ジャロウ<Mornin'>とクインシー<愛のコリーダ>以外の楽曲すべてを入れ替えた。つまり、2ndへ行ったカナザワは、<Cryin' All Night>や<Georgy Porgy>を聴けなかったけど、まぁ、それは次回のお楽しみというコトで。2ndの楽曲では、バジー・フェイトン成り切りのギターと友成さんのオルガンの掛け合いが素晴らしかったフルムーンの<Phantom Of The Footlights>と、ラストで延々ソロ回しをカマしたラムゼイ・ルイス<SunGoddes>が圧巻だった。
気がつけば、23時を優に回る大熱演。悲しいニュースも忘れさせてくれる、ハートフルな一夜だった。上掲はこのツアー用に作られたTシャツです。
special thanks to 竹上さん
《1st set》
M1 Cryin' All Night (Airplay)
M2 Who's Right,Who's Wrong (Pages)
M3 Mornin’ (Al Jarreau)
M4 Antonio's Song (Michael Franks)
M5 What A Fool Believes (The Doobie Brothers)
M6 Hard To Say I'm Sorry (Chicago)
M7 Do You Love Me (Patti Austin)
M8 Ai no Corrida (Quincy Jones)
M9 Georgy Porgy (Toto)
--Encore--
M10 Ride Like The Wind (Christpher Cross)
M11 You Can Have Me Anytimen (Boz Scaggs)
《2nd set》
M1 Low Down (Boz Scaggs)
M2 Come On Home (Pages)
M3 Mornin’ (Al Jarreau)
M4 Phantom Of The Footlights (Full Moon featuring Neil Larsen & Buzz Feiten)
M5 Livin' It Up (Bill LaBounty)
M6 Twilight Zone (Manhatten Transfer)
M7 Peg (Steely Dan)
M8 Rosanna (Toto)
M9 Ai no Corrida (Quincy Jones)
M10 Sun Goddess (Ramsey Lewis featuring Earth, Wind & Fire)
--Encore--
M11 Special To Me (Bobby Caldwell)
M12 I Just Wanna Stop (Gino Vannelli)