
アンクル・チャーリーことチャーリー・ウィルソン、2年ぶりのニュー・アルバム『IN IT TO WIN IT』が素晴らしい。ギャップ・バンドを率いた70年代から、ずーっとメインストリーム第一線に鎮座し活躍し続けるR&Bシンガーとして、ほぼ唯一の存在。毎年ニューオリンズで開催されている黒人音楽の祭典 Essence Festivalを観に行った3年前、現地からL.A.へ飛ぶフライトで一緒になり、「日本からフェスを観に来た」と声をかけたら驚かれたのを思い出す。「TokyoのCotton Clubでのショーも観たよ」「そうか」といってニヤリと笑ったチャーリーは、前夜8万人のも聴衆を沸かせた男とは別人にように穏やかだった。
アルバムの内容は、従来ファンには、まさに安定のチャーリー節。T.I.、ピットブル、ウィズ・カリファ、ロビン・シック、レイラ・ハサウェイ、常連スヌープ・ドッグと、過去最大級となる6組のフィーチャリング・ゲストを迎え、しなやかに現在進行形のR&Bスタイルに呼応しながら、自分のスタイルは見失わない。
例えば、ピットブルを招いた今様パーティ・ソング<Good Time>。ハウス風グルーヴを効かせながらのキャティングには、トークボックス/ヴォコーダー:テディ・ライリー、ギター:レイ・パーカーJr.、ホーン:ヴィンセント・キャロウェイ(元ミッドナイト・スター)ら、キャリア組の名前がある。この曲名で “Wow-Ho” なんて掛け声が入ると、シックとクール&ザ・ギャングが束になって攻めてきたみたい。レイは<New Addiction>でもギターを弾いているが、これはルイジアナやギャップ・バンドの本拠地オクラホマあたりを思わせるルーツ・ソング。そういえばギャップ・バンドは、レオン・ラッセルに見出されて彼のバックを務めていたのだった。
特にカナザワが反応してしまったのは、ジューシーな仕上がりを見せるメロウなミディアム〜スロウの<Us Trust>や<Precious Love>から、ロビン・シックを迎えてのブルージーなソウル・バラード<Smile For Me>、フォーキー・ソウル的佇まいに始まりゴスペル・チックに盛り上がるタイトル曲へと続く流れ。更に1曲アップ・テンポの<Dance Tonight>を挟んで、レイラ・ハサウェイとのデュエット<Made For Love>でライオネル・リッチーが歌いそうな感動的王道バラードを。そして弾き語り風<Better>、スピリチュアルな<Amazing God>へと繋いでいく。こうして70〜80'sのオールド・スクール・マナーを孕んだ楽曲をドカンと柱に揃え、世代を超えたR&Bファンを一気に手繰り寄せていく。その潔い構成美に、ベテランらしい底力を見た。
例えば、ピットブルを招いた今様パーティ・ソング<Good Time>。ハウス風グルーヴを効かせながらのキャティングには、トークボックス/ヴォコーダー:テディ・ライリー、ギター:レイ・パーカーJr.、ホーン:ヴィンセント・キャロウェイ(元ミッドナイト・スター)ら、キャリア組の名前がある。この曲名で “Wow-Ho” なんて掛け声が入ると、シックとクール&ザ・ギャングが束になって攻めてきたみたい。レイは<New Addiction>でもギターを弾いているが、これはルイジアナやギャップ・バンドの本拠地オクラホマあたりを思わせるルーツ・ソング。そういえばギャップ・バンドは、レオン・ラッセルに見出されて彼のバックを務めていたのだった。
特にカナザワが反応してしまったのは、ジューシーな仕上がりを見せるメロウなミディアム〜スロウの<Us Trust>や<Precious Love>から、ロビン・シックを迎えてのブルージーなソウル・バラード<Smile For Me>、フォーキー・ソウル的佇まいに始まりゴスペル・チックに盛り上がるタイトル曲へと続く流れ。更に1曲アップ・テンポの<Dance Tonight>を挟んで、レイラ・ハサウェイとのデュエット<Made For Love>でライオネル・リッチーが歌いそうな感動的王道バラードを。そして弾き語り風<Better>、スピリチュアルな<Amazing God>へと繋いでいく。こうして70〜80'sのオールド・スクール・マナーを孕んだ楽曲をドカンと柱に揃え、世代を超えたR&Bファンを一気に手繰り寄せていく。その潔い構成美に、ベテランらしい底力を見た。