
空模様も自分の心模様も、何だかドヨ〜ンとしているけれど、気分転換をする時間的余裕もなく…

サンフランシコを拠点に活動してきたジェフ・ラーソンは、63年生まれ。ハイ・スクール時代からバンド活動を始め、70年代後半に<Horse With No Name(名前のない馬)>や<Sister Golden Hair(金色の髪の少女)>、<Ventura Highway>などでお馴染みのアメリカに多大な影響を受けた。90年代半ばにヨーロッパのインディ・レーベルからデビュー。元キングストン・トリオのジョン・スチュワートや憧れのアメリカをサポートし、メンバーのジェリー・ベックリーやデューイ・バネルと交流が生まれた。その後ベックリーの友人で、ビーチ・ボーイズのサポートで活躍するジェフリー・フォスケットと知り合い、ジェフリーのレーベル:New Surfから98年に再デビュー。そのアルバムが本作『WATERCOLOR SKY』である。
20年近く前の作品だが、アコースティック楽器を多用しているせいか、いま聴き直しても瑞々しさや透明感がシッカリ保たれていてビックリ。一時ジェフの作品はコンスタントに日本リリースされていたが、それを聴き親しんでいる従来ファンでも、本作のアコースティック度は新鮮だろう。深めのリバーブは時代の象徴かもしれないが、ギターやヴォーカル・ハーモニーが織り成すドリーミーなテイストは、おそらくオリジナル通りではないか。
プロデュースは、もちろんジェリー・フォスケットと、やはりビーチ・ボーイズ繋がりのゲイリー・グリフィン。ジェフリーにも楽しい思い出いっぱいのプロジェクトだったようで、楽曲の大半はジェフ・ラーソンの自作ながら、ジェフリーも数曲共作し、一部のリード・ヴォーカルを分け合うなど大きく貢献している。レーベル・オーナーではなく、一人のミュージシャンとして、将来有望な若い才能と一緒に仕事をしたいと思ったようだ。
そのジェフリーのお気に入りが、オープニングの爽快な<Nothing But Air>。続いての<Annabelle>は、ジェフリーのもう1曲のオススメであると同時に、カナザワの個人的な胸キュン・ソングでもある。実はこれ、ジェリー・ベックリーからの提供曲で、彼がプロデュースと演奏のほとんどを手掛けた、まさにベックリーらしい甘酸っぱい哀愁メロディが詰まった楽曲。元々はジェフリーが歌ってレコーディングしてあったが、この時ジェフとジェフリー、ジェリーの3人で歌うことを思いつき、早速実践したという。
本格的デビュー作にして、既にジェフ・ラーソン節と呼べるスタイルを確立。しかもそれがこんなに新鮮に響くのは、ジェフたちみんなが過剰な演出を望まず、シンプルに徹して作ったからだろう。少し青臭いジェフの歌声を活かす術を、全員がよく分かっている。だからこそ、良質カリフォルニア・サウンドのエッセンスが、今にシッカリと伝わってくるのだ。
あ〜あ、サンタモニカとかヴェニスとか言わない。湘南とか房総の海で充分だから、ちょっとだけ気分転換したいわァ〜
20年近く前の作品だが、アコースティック楽器を多用しているせいか、いま聴き直しても瑞々しさや透明感がシッカリ保たれていてビックリ。一時ジェフの作品はコンスタントに日本リリースされていたが、それを聴き親しんでいる従来ファンでも、本作のアコースティック度は新鮮だろう。深めのリバーブは時代の象徴かもしれないが、ギターやヴォーカル・ハーモニーが織り成すドリーミーなテイストは、おそらくオリジナル通りではないか。
プロデュースは、もちろんジェリー・フォスケットと、やはりビーチ・ボーイズ繋がりのゲイリー・グリフィン。ジェフリーにも楽しい思い出いっぱいのプロジェクトだったようで、楽曲の大半はジェフ・ラーソンの自作ながら、ジェフリーも数曲共作し、一部のリード・ヴォーカルを分け合うなど大きく貢献している。レーベル・オーナーではなく、一人のミュージシャンとして、将来有望な若い才能と一緒に仕事をしたいと思ったようだ。
そのジェフリーのお気に入りが、オープニングの爽快な<Nothing But Air>。続いての<Annabelle>は、ジェフリーのもう1曲のオススメであると同時に、カナザワの個人的な胸キュン・ソングでもある。実はこれ、ジェリー・ベックリーからの提供曲で、彼がプロデュースと演奏のほとんどを手掛けた、まさにベックリーらしい甘酸っぱい哀愁メロディが詰まった楽曲。元々はジェフリーが歌ってレコーディングしてあったが、この時ジェフとジェフリー、ジェリーの3人で歌うことを思いつき、早速実践したという。
本格的デビュー作にして、既にジェフ・ラーソン節と呼べるスタイルを確立。しかもそれがこんなに新鮮に響くのは、ジェフたちみんなが過剰な演出を望まず、シンプルに徹して作ったからだろう。少し青臭いジェフの歌声を活かす術を、全員がよく分かっている。だからこそ、良質カリフォルニア・サウンドのエッセンスが、今にシッカリと伝わってくるのだ。
あ〜あ、サンタモニカとかヴェニスとか言わない。湘南とか房総の海で充分だから、ちょっとだけ気分転換したいわァ〜
