ジャンルはまるで違うけど、デヴィッド・キャシディに次いで、この人も天に召してしまった。ジャズ・ヴォーカルの名グループ:ランバート・ヘンドリックス&ロスでの活躍で知られる、バップ・スキャットの第一人者ジョン・ヘンドリックス。11月22日、ニューヨークの病院で死去。死因は伝えられていないが、享年96歳というから、日本流に言えば まさしく大往生である。
ランバート・ヘンドリックス&ロスは、50年代末のジャズ・シーンに衝撃的デビューを果たした。その特徴は、革新的なヴォーカリーズ。彼らはジャズ演奏のアドリブ・ソロに歌詞をつけて歌うという斬新なことをやってのけ、デューク・エリントンやカウント・ベイシーの名曲・名演に新しい命を吹き込んで歌ってみせた。その驚異的ハーモニーはもちろんだが、そのユーモアやウィットに富んだ歌詞でも高く評価されている。その歌詞を手掛けていたのが、このヘンドリックスであった。
アニー・ロスの病気〜脱退があったため、ランバート・ヘンドリックス&ロスの活動期間は短い。ヘンドリックスも英欧でのパフォーマンスや批評活動、あるいは教鞭を取ったりしていたが、74年に新興アリスタと契約。ベン・シドランのプロデュースで久々に吹き込んだのが、上掲『TELL THE TRUTH』だった。Dr.Jazz の異名を取るベンと才人ヘンドリックスのチームアップは、まさしくベスト・マッチだったと思う。
コーラスをつけるのは、奥様ジュディス・ヘンドリックスとポインター・シスターズ。演奏陣にはベンのほか、1曲ボズ・スキャッグスがギターを弾いている。楽曲はスリム・ゲイラードやコルトレーン<Naima>を始め、レス・マッキャン、ギル・エヴァンス、ヒューバート・ロウズらの楽曲やスタンダードを取り上げ、巧みなヴォーカリーズやスキャットを交えながら、時にグルーヴィーに、そして時にスウィンギーに。タイトル曲<Tell Me The Truth>はヘンドリックス自身のオリジナルで、90年代末以降はレア・グルーヴ定番として持て囃された。それを見込んで拙監修で世界初CD化したのは、もう14年も前。クロスオーヴァー&フュージョンの廉価シリーズに組み込めば良かったのにな…。
マンハッタン・トランスファーやアル・ジャロウ、ボビー・マクファーリンらの先生格であるジョン・ヘンドリックス。ジャズ・ヴォーカルに革命を起こした才人の静かすぎる死を悼む…。
Rest in Peace...
アニー・ロスの病気〜脱退があったため、ランバート・ヘンドリックス&ロスの活動期間は短い。ヘンドリックスも英欧でのパフォーマンスや批評活動、あるいは教鞭を取ったりしていたが、74年に新興アリスタと契約。ベン・シドランのプロデュースで久々に吹き込んだのが、上掲『TELL THE TRUTH』だった。Dr.Jazz の異名を取るベンと才人ヘンドリックスのチームアップは、まさしくベスト・マッチだったと思う。
コーラスをつけるのは、奥様ジュディス・ヘンドリックスとポインター・シスターズ。演奏陣にはベンのほか、1曲ボズ・スキャッグスがギターを弾いている。楽曲はスリム・ゲイラードやコルトレーン<Naima>を始め、レス・マッキャン、ギル・エヴァンス、ヒューバート・ロウズらの楽曲やスタンダードを取り上げ、巧みなヴォーカリーズやスキャットを交えながら、時にグルーヴィーに、そして時にスウィンギーに。タイトル曲<Tell Me The Truth>はヘンドリックス自身のオリジナルで、90年代末以降はレア・グルーヴ定番として持て囃された。それを見込んで拙監修で世界初CD化したのは、もう14年も前。クロスオーヴァー&フュージョンの廉価シリーズに組み込めば良かったのにな…。
マンハッタン・トランスファーやアル・ジャロウ、ボビー・マクファーリンらの先生格であるジョン・ヘンドリックス。ジャズ・ヴォーカルに革命を起こした才人の静かすぎる死を悼む…。
Rest in Peace...
まさかその人とはいままで知らず。
私も小学生ながら自然と洋楽を耳にしていたのですね。
祈 御冥福