40周年記念ツアー『40 TRIPS AROUND THE SUN TOUR』での来日を目前に控えたTOTOの最新ライヴ映像が到着。日本公演の予習的に目を通した。収録されたのは、昨年のヨーロッパ・ツアーから、3月に行われたオランダ・アムステルダム公演にて。25周年ライヴも同じアムステルダムでのライヴだったから、よほどお気に入りの地なのだろう。スティーヴ・ルカサーのMCによれば、TOTOの楽曲が世界で最初にチャート首位を記録したのが、このオランダだったとか…。
近年は大きなワールド・ツアーへ出るたびにこうしたライヴ映像作品をリリースしているTOTOなので、正直なところ新鮮味はなく、観る前はロクに期待していなかった。でもそこは40周年。ほとんどステージに掛けていなかったり、しばらくぶりにプレイする楽曲などをセットに入れ、中盤にミディアム〜マイナー曲中心のアコースティック・セットを組み込んでいる。しかもそれに絡めて、結成メンバーであるデヴィッド・ペイチやスティーヴ・ポーカローがTOTOストーリーを語っていくという、アリーナ・クラスのショウではあまりない展開に、思わず見入ってしまった。
収録曲を見てもわかるが、全体的にちょっとヒネったセットリスト。1stから意外な曲をセレクトしているし、何故か『TAMBU』からの楽曲が目立ったりも…。終盤やアンコールの盛り上げ曲と思われた< Hold the Line>を序盤にサクッと演ってしまうのも意外だし、出来に不満だったはずのサントラ曲<Dune>をドラマチックにプレイしてしまうのも「?」な感じ。でもその予想外の展開ゆえに、とても面白く観られたのだ。
そういえば、今ツアーから選任コーラス隊がいなくなり、ベースのシェム、サックスのウォーレン・ハムがコーラス兼任。シェムはかつてアンブロージアでデヴィッド・パックの代役を務めた男で、そのハイトーン・ヴォイスには定評がある、その後ケニー・ロギンズのバンドでも重責を担ってきた。これまでツアー・メンバーを務めてきたリー・スクラーやネイザン・イーストより重心の低いロック・ベースを弾くが、歌えることもあってかバンドへの貢献度が高く、今のTOTOにはフィットしている。お馴染みのレニー・カストロ、シャノン・フォレストも併せて、近年のラインナップでは一番まとまりが良いのではないか。
ジェフ・ポーカロの死後、スティーヴ・ルカサー・バンド的な見え方をしていたTOTOだけれど、今回のツアーはペイチのフィーチャー度高し。スタジオでの修正があったかもしれないが、ヴォーカルにもいつものような弱々しさはなく、なかなか溌剌と歌っている。対してジョセフ・ウィリアムスは、太ったせいか動きにキレがなく、ほとんど仁王立ちで歌っている。再結成に加わった直後は、ルークの顔色を伺っているのがミエミエだったけど、今は居場所を確保して安心しちゃったのだろうか。ボビー・キンボールと違って、ヴォーカルそのものは安心して聴いていられるのは良いのだが…。
自伝に書かれていたように、完全にクリーンになったらしいルークは好調そのもの。アコースティック・ギター、特に12弦ギターを多用しているのも、アコースティック・セットが組まれたという単純な理由だけでなく、エフェクターや爆音で誤魔化さずともステージで繊細なプレイができるようになったからではないのか。ソロ・パートになれば弾きまくるのは相変わらずながら、フレーズの組み立て方は以前とは違い、手癖だけではないプラス・アルファが感じられたし、ペイチに華を持たせる場面も少なくない。
聞くところによると、日本公演にはペイチが同行せず、プリンスのバンドにいた鍵盤奏者がトラを務めるとのこと。グレッグ・フィリンゲインズ在籍時、グレッグだけで全米ツアーを敢行した時も、日本ツアーにはペイチが参加していた。…となると、ペイチ抜きの日本ツアーはコレが初めてとなる。もちろん演奏力自体には何ら問題はないのだろうが、このツアー序盤の映像を見る限り、セットリストの変更は免れなさそう。そのペイチ不在の穴をどう埋めてくるかが、日本公演のひとつの焦点になるかもしれない。
-- Set 1 --
1. Alone
2.. Hold the Line
3. Lovers in the Night
4. Spanish Sea
5. I Will Remember
6. English Eyes
7. Jake to the Bone
8. Lea
9. Rosanna
-- Acoustic Storytellers --
10. Miss Sun
11. Georgy Porgy
12. Human Nature
13. Holyanna
14. No Love
15. Mushanga
16. Stop Loving You
-- Set 2 --
17. Girl Goodbye
18. Angela
19. Lion
20. Dune (Desert Theme)
21. While My Guitar Gently Weeps
22. Stranger in Town
23. Make Believe
24. Africa
-- Encore --
25. The Road Goes On
収録曲を見てもわかるが、全体的にちょっとヒネったセットリスト。1stから意外な曲をセレクトしているし、何故か『TAMBU』からの楽曲が目立ったりも…。終盤やアンコールの盛り上げ曲と思われた< Hold the Line>を序盤にサクッと演ってしまうのも意外だし、出来に不満だったはずのサントラ曲<Dune>をドラマチックにプレイしてしまうのも「?」な感じ。でもその予想外の展開ゆえに、とても面白く観られたのだ。
そういえば、今ツアーから選任コーラス隊がいなくなり、ベースのシェム、サックスのウォーレン・ハムがコーラス兼任。シェムはかつてアンブロージアでデヴィッド・パックの代役を務めた男で、そのハイトーン・ヴォイスには定評がある、その後ケニー・ロギンズのバンドでも重責を担ってきた。これまでツアー・メンバーを務めてきたリー・スクラーやネイザン・イーストより重心の低いロック・ベースを弾くが、歌えることもあってかバンドへの貢献度が高く、今のTOTOにはフィットしている。お馴染みのレニー・カストロ、シャノン・フォレストも併せて、近年のラインナップでは一番まとまりが良いのではないか。
ジェフ・ポーカロの死後、スティーヴ・ルカサー・バンド的な見え方をしていたTOTOだけれど、今回のツアーはペイチのフィーチャー度高し。スタジオでの修正があったかもしれないが、ヴォーカルにもいつものような弱々しさはなく、なかなか溌剌と歌っている。対してジョセフ・ウィリアムスは、太ったせいか動きにキレがなく、ほとんど仁王立ちで歌っている。再結成に加わった直後は、ルークの顔色を伺っているのがミエミエだったけど、今は居場所を確保して安心しちゃったのだろうか。ボビー・キンボールと違って、ヴォーカルそのものは安心して聴いていられるのは良いのだが…。
自伝に書かれていたように、完全にクリーンになったらしいルークは好調そのもの。アコースティック・ギター、特に12弦ギターを多用しているのも、アコースティック・セットが組まれたという単純な理由だけでなく、エフェクターや爆音で誤魔化さずともステージで繊細なプレイができるようになったからではないのか。ソロ・パートになれば弾きまくるのは相変わらずながら、フレーズの組み立て方は以前とは違い、手癖だけではないプラス・アルファが感じられたし、ペイチに華を持たせる場面も少なくない。
聞くところによると、日本公演にはペイチが同行せず、プリンスのバンドにいた鍵盤奏者がトラを務めるとのこと。グレッグ・フィリンゲインズ在籍時、グレッグだけで全米ツアーを敢行した時も、日本ツアーにはペイチが参加していた。…となると、ペイチ抜きの日本ツアーはコレが初めてとなる。もちろん演奏力自体には何ら問題はないのだろうが、このツアー序盤の映像を見る限り、セットリストの変更は免れなさそう。そのペイチ不在の穴をどう埋めてくるかが、日本公演のひとつの焦点になるかもしれない。
-- Set 1 --
1. Alone
2.. Hold the Line
3. Lovers in the Night
4. Spanish Sea
5. I Will Remember
6. English Eyes
7. Jake to the Bone
8. Lea
9. Rosanna
-- Acoustic Storytellers --
10. Miss Sun
11. Georgy Porgy
12. Human Nature
13. Holyanna
14. No Love
15. Mushanga
16. Stop Loving You
-- Set 2 --
17. Girl Goodbye
18. Angela
19. Lion
20. Dune (Desert Theme)
21. While My Guitar Gently Weeps
22. Stranger in Town
23. Make Believe
24. Africa
-- Encore --
25. The Road Goes On
という印象です。
一生懸命、ルカサーさんや、ペイチさん、スティーブさんが繋いでくれているけれど、違う。
と、思ってしまうのです。
ペイチさんは、何故。同行しないのですか。
ジョセフさんは、好きですが、太り気味なのは、とても気になります。
こちらの活動が忙しすぎて、ビル・チャンプリンとのユニットに、趣を置くこと出来ないのですよね。AOR AGE、読みました。
ジェフさんの遺志を、メンバーさんの皆さんは守って。
いらっしゃるのだと思いますが、だらだら続けるのは、辞めてほしいと、私は思います。
もう、TOTOじゃなくて、ルカサーさんが率いる別のもの。
だと感じるのは、私だけですか?