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個人的にかなり楽しみにしていた、アジムス&マルコス・ヴァーリ@Blue Note Tokyo 3daysの初日2nd Show。ロビーで入場を待つ間に いつになく多くの知り合いと顔を合わせ、否応にも期待が高まる。金曜というコトもあったのか、立ち見までイッパイイッパイの完全フルハウス状態。このコンビでの日本公演は以前にもあったが、カナザワ的にはお初。アジムス単独は観たことあるけど、これほどの熱気はなく席にも全然余裕があったから、やはりマルコスとの相乗効果で1+1が5にも10にも、というパターンだろう。実際のパフォーマンスも、その期待に違わぬモノだった。

ヴェニュー内にはブラジル時間が流れていたか、珍しく10分ほど遅れてのスタート。最初はアジムスの3人だけステージに上がり、愛聴盤のひとつだった『CASCADES』からの<Club Morroco>で幕開け、余裕綽々で心地良いグルーヴをキメていく。個人的には、12年に亡くなった揺らぎ系エレキ・ピアノの名手J.R.ベルトラミ(kyd)への思い入れが強いので、現メンバー:キコ・コンチネンチーノには少し斜に構えていたが、流石にミルトン・ナシメントやジルベルト・ジル、ジャヴァンなどと活動してきた名手、左右の手で別々の鍵盤を操りながら、何ともメロウな空間を創っていた。軽いんだけど表情豊かなドラミングのイヴァン・コンチ、時に効果的なエフェクトを用いながらカラフルなベース・ラインを弾き出したアレックス・マリェイロスは、やはりアジムスの屋台骨を支えてきたリズム・コンビ。たった3人なのに音の薄さを感じさせないマジカルなフォーメーションを堪能させられた。

この時たまたまバックステージへ続く通路近くに陣取っていたのだが、気がつけば、すぐ後ろにアジムスの演奏を聴きながら呼び込みを待つマルコス・ヴァーリとコーラスのパトリシア・アルヴィが しかもこの2人、如何にも仲が良さそう。この時はまだ奥様だとは知らなかったのに、瞬時に「こりゃデキてる」と気づかされるほどイイ雰囲気。既に70歳代後半のマルコスが実に若々しく、溌剌としているのは、きっとこの年の差婚の奥様からエネルギーを貰っているお陰だろう。

かくしてアジムスが単独で4曲の披露した後、遂に大喝采の中、マルコス登場。傍らにはパトリシアに加え、トランペット/フリューゲルホーンのジェセ・サドッキを従えている。そしてステージ中央のエレキ・ピアノに座り、最新作『SEMPRE』からのナンバーや、アジムスゆかりの<Azymuth>などを矢継ぎ早に。やはりマルコスの書いた瑞々しいメロディをライヴで聴くのは別格で、まさに至福のひととき。双方の代表曲である<Fly Over The Horizon>と<So Nice (Summer Samba)>を掛け合わせ、メドレーではなくマッシュ・アップで演った時にゃ、アタシゃ気持ちよ過ぎて昇天するかと思いました

それにしても、超カジュアル、ロン毛の風貌でこんなカッコ良い76歳は、他におらんゼよ…

 《Set List》(Blue Note のサイトから)
1. CLUB MOROCCO
2. VILLA MARIANA
3. MELO DA CUICA
4. LAST SUMMER IN RIO
5. AZYMUTH
6. VOO SOBRE O HORIZONTE 〜 SAMBA DE VERAO
7. ALMA
8. OLHA QUEM TA CHEGANDO
9. ESTRELAR
10. PARABENS
11. JAZZ CARNIVAL 〜 FREIO AERODINAMICO
EC1. BATUCADA SURGIU
EC2. TAMBORIM, CUICA, GANZA, BERIMBAU