
先週末の20日(土)は、コロナ禍がなければ、LIVE Light Mellow Vol.3 の開催日だった。出演予定はブレッド&バター、大橋純子に、前回から引き続きの南佳孝。それを Sparkling☆Cherry がサポートするパターンで、一部先行予約も始まっていた。が自粛で秋に延期。そのままの座組みでスライドを目論んで調整していたが、小屋も含めなかなかスケジュールが合わず、一旦バラすことになった。でもこの組み合わせは崩したくないので、来年このまま再挑戦するつもりでいる。
そんな中、一番楽しみにしていたのは純子さん。大病から復帰したばかり、コンピレーション『Light Mellow 大橋純子』を組ませていただいた、というコトもあるが、同時に昨今のシティ・ポップ・ブームで確実に再評価が進んでいる状況がある。もちろん山下達郎〜ナイアガラ〜ティン・パン・ファミリーのそれには比べるべくもないけれど、レコード・コレクターズ誌の連続特集『シティ・ポップの名曲 ベスト100』に於いて、70年代編に3曲、80年代編に1曲、計4曲がランクイン。80年代編の38位に、非シングル曲<テレフォン・ナンバー>が入ったことは、まさにシティ・ポップ・ブームあってこそ、だと言える。当然『Light Mellow 大橋純子』(14年/ もう6年前だ…
)にもセレクトしていたし、ガイド本『Light Mellow 和モノ』では、04年の初版時からプッシュしていた1曲でもある。
でも少々複雑な気持ちにさせられるのは、美乃家セントラル・ステイションを率いていた時期の70年代編。<クリスタル・シティ>の19位、<シンプル・ラブ>の47位、<たそがれマイ・ラブ>が85位。ついでに、上掲『RAINBOW』に収録されている<Rainy Saturday & Coffee Break>も、この曲を書いた林哲司のヴァージョンで74位に入っている。その中で<たそがれマイ・ラブ>だけ、『Light Mellow 大橋純子』には選曲しなかった。一般的には彼女の楽曲の中で一番広く知られているヒット曲。でもカナザワのセンスでは、歌謡曲に寄り過ぎていて、とてもシティ・ポップに入れたくなるモノではなかった。細かいジャンル分けには否定的な自分でも、こうしてターゲットを絞り込んでいる編集盤は話が別。むしろ、こうしたヒット曲を外すことで、どういうコンピレーションかを強くアピールできる。
それなのに、“シティ・ポップ” を掲げた投票で、<たそがれマイ・ラブ>がベスト100に入ってしまった。筒美京平メロディの魅力とは別の次元で、やっぱり各参加者のシティ・ポップ感覚の差、解釈の違いを痛感させられる出来事である。前ポストで来生たかおを押しといて、純子さんがヒットさせた来生作品<シルエット・ロマンス>と同じスタイルの<たそがれマイ・ラブ>を否定するとは!、というご指摘もあるだろう。でも “裾野は広く、ただしシンボリックな曲があるならそこに集約”、というのが自分のスタンス。純子さんの再評価はとても喜ばしいものの、シティ・ポップの冠ならこの曲ではないと思う。
シングルA面曲やCMソングというのは、その時代時代のニーズを掴み取って作られているので、今のシティ・ポップ感に沿うか そぐわないのかは別問題。ある意味、そういう懐メロ的ニュアンスの視点を外した方が、現在進行中の潮流には相応しい結果が得られる。それは80年代編に同時掲載の Night Tempo のインタビューでも、異口同音に語られているところだ。とはいえランキングに正解はないので、シーンの流れに乗るか反るかは自由。自分の場合は、その流れの本質をよーく見極めたうえで上手に利用し、それでいてオンタイム派らしく、コダわるところにはコダわるべし、という思いでココまで来た。これぞ Light Mellow の極意なのよ
(←大袈裟
)

でも少々複雑な気持ちにさせられるのは、美乃家セントラル・ステイションを率いていた時期の70年代編。<クリスタル・シティ>の19位、<シンプル・ラブ>の47位、<たそがれマイ・ラブ>が85位。ついでに、上掲『RAINBOW』に収録されている<Rainy Saturday & Coffee Break>も、この曲を書いた林哲司のヴァージョンで74位に入っている。その中で<たそがれマイ・ラブ>だけ、『Light Mellow 大橋純子』には選曲しなかった。一般的には彼女の楽曲の中で一番広く知られているヒット曲。でもカナザワのセンスでは、歌謡曲に寄り過ぎていて、とてもシティ・ポップに入れたくなるモノではなかった。細かいジャンル分けには否定的な自分でも、こうしてターゲットを絞り込んでいる編集盤は話が別。むしろ、こうしたヒット曲を外すことで、どういうコンピレーションかを強くアピールできる。
それなのに、“シティ・ポップ” を掲げた投票で、<たそがれマイ・ラブ>がベスト100に入ってしまった。筒美京平メロディの魅力とは別の次元で、やっぱり各参加者のシティ・ポップ感覚の差、解釈の違いを痛感させられる出来事である。前ポストで来生たかおを押しといて、純子さんがヒットさせた来生作品<シルエット・ロマンス>と同じスタイルの<たそがれマイ・ラブ>を否定するとは!、というご指摘もあるだろう。でも “裾野は広く、ただしシンボリックな曲があるならそこに集約”、というのが自分のスタンス。純子さんの再評価はとても喜ばしいものの、シティ・ポップの冠ならこの曲ではないと思う。
シングルA面曲やCMソングというのは、その時代時代のニーズを掴み取って作られているので、今のシティ・ポップ感に沿うか そぐわないのかは別問題。ある意味、そういう懐メロ的ニュアンスの視点を外した方が、現在進行中の潮流には相応しい結果が得られる。それは80年代編に同時掲載の Night Tempo のインタビューでも、異口同音に語られているところだ。とはいえランキングに正解はないので、シーンの流れに乗るか反るかは自由。自分の場合は、その流れの本質をよーく見極めたうえで上手に利用し、それでいてオンタイム派らしく、コダわるところにはコダわるべし、という思いでココまで来た。これぞ Light Mellow の極意なのよ


私も35周年の時に全アルバム再発した際にオリジナル・アルバム未収録の「たそがれマイ・ラブ」と「シルエット・ロマンス」に関しては同時期のアルバムにボーナス・トラックとして収録するか悩んだ挙げ句、収録しませんでした。
代わりにベスト盤を新たに編成してそちらに収録しました。
この2曲有っての皆様の大橋純子さんなのですが、やはりアルバムのコンセプトとは違和感があると感じましたね。