camera soul 021

イタリア発信のオシャレ・ジャズ・ファンク・バンド:カメラ・ソウル、待望の本邦4作目。通算では6作目。コレ、かなり心待ちにしてました。この手ではインコグニート、ブラン・ニュー・ヘヴィーズ、それにオランダのトリスタン、なんてところに注目しているけれど、期待のトリスタンは女性シンガーが交替して少し小振りになってしまったので、カメラ・ソウルが今一番楽しみな存在。洒脱感と生のバンド感のバランス、ヴォーカルと演奏陣の距離感といったあたりがあ、何かとてもキモチいいのよネ

日本デビュー盤となった15年作『DRESS CODE』から欠かさず聴いているけれど、大きな方向性としては一貫していて完成度も高く、ブレや迷いはほとんどない。19年末の前作『EXISTENCE』は、少しミディアム系の楽曲が増えて内省の度合いを深めた気がしたけど、コロナ禍で制作した今作はもっと自然体。アッパーな曲は よりグルーヴィーになって、アーベインで取っ付きやすいバンド・サウンドに仕上がっている。

オープナーのタイトル曲なんて、ライヴの1曲目にピッタリな感じで、イントロの導入部からしてカッコ良いことこの上ない。3分半であっさり終わってしまうが、もっと聴きたいと聴き手を焦らす。今まであまりなかったストリングスを交えてのアコースティック・ジャズ・バラードが新味だけど、今回はアッパー・チューンがより充実。3曲目<Figure It Out>もサックス・ソロで盛り上がっていくところで、急速フェイド・アウト。キャッチーなリフの<Precious Things>にしても、もっともっと引っ張っちゃって良いのにぃ〜と、少し物足りなさを覚えてしまう。

ヴォーカルのマリカのツンデレな佇まいも好みで、イタリアらしい陽気さを感じさせつつ、インテリジェンスとクールネスを併せ持つ。都市型ファンクだけれど、完全にブルー・アイドのそれで、褐色のソウルやR&Bっぽさは薄いのが、カメラ・ソウルの特徴。アルバム・タイトル『ESAGERATO』とは、“過剰・余計” という意味のイタリア語だが、転じて “超カッコいい、まじヤバイ” というスラングでもあるらしい。カナザワ的にも日本デビュー作『DRESS CODE』に匹敵するほどの、まじヤバイ新作です