vulfpeck

ミニマル・ファンクとかフューチャー・ファンクとか呼び名は色々あるようだけど、スナーキー・パピーやハイエイタス・カイヨーテとかのニュー・フォーミュラで、最もポップなところにいるのが、このヴルフペック。初めて聴いたのが2作目『THE BEAUTIFUL GAME』で、最初は「なんじゃ、こりゃ?」と思ったけれど、アルバム毎に接するうち、徐々にフィットするように。そこに15年発表の1st アルバムが、国内初CD化された。

当時のメンバーはジャック・ストラットン(ds ,kyd,g)を中心とする4人で、ベースのジョー・ダートは入っているが、人気者コーリー・ウォンは不参加。ソロ・アルバムの評価も高いジョーイ・ドゥシックは、もうサポート・メンバーとして入っている。でもアルバムでは、正式メンバーとかサポートとかの区別はあまりないようで、参加曲数に差がある程度。ジョーイ・ドゥシックも楽曲提供していて、1作目にして、早くもヴルフペックとしての個性はシッカリと確立している。

アップルのCMソングになって彼らの存在を浮上させた<Back Pocket>など、半分は歌モノ。が、パーカッションやリズム・ボックスだけでドラム不在の楽曲が複数あるなど、やはり作りはミニマムだ。それでも演奏は自然にグルーヴしていて、フォーマットに捕われていない。

オールド・スクールな耳が行くのは、ゲスト参加のデヴィッド・T・ウォーカーのギターだ。<Game Winner><Christmas In L.A.>で聴ける彼のプレイは、甘美なフレーズを次々繰り出す十八番のパターンとはちょっと違って、あのハープのような音色を効果音的に絡ませている。ジャズ・ファンク寄りの楽曲が多いのも、1stならでは。でも入り口としては、それが入りやすかったかもしれないな。