日本のジャズ・シーン屈指の若手実力派ギタリスト、との評判を耳にしたのは、もういつのコトだったか? スガシカオやジャンクフジヤマのバンドで超絶ファンキー・ベースを弾いていた坂本竜太とのユニット DOS LUNAでの活動を挟みつつの、荻原亮 2ndリーダー・アルバム。サブスクでチェックしたらスゴく良かったので、コレはしっかりフィジカルで、とCDをゲットした。
リリース元は、3年ほど前にスタートした新レーベル:Days of Delight(デイズ・オブ・ディライト)。空間メディア・プロデューサーで岡本太郎記念館館長の平野暁臣(あきおみ)氏がレーベル・プロデューサーを務め、1970年代の和ジャズをリスペクト。当時の音源にスポットを当てつつ、これからの新しいジャズの追及をテーマにするという、崇高な目標を掲げているトコロである。既に、先般亡くなった土岐英史を始め、鈴木良雄、峰厚介、市原ひかりら、世代を超えた和ジャズ作品をドロップしている、気鋭のジャズ・レーベル。こういう文化意識の高いレーベルは、親会社や株主の顔色を窺いながらビジネスして行かざるを得ない既成のメジャー・レコード会社からは、もう出てこないんだろうな。
元々、4ビート〜スウィング系にはあまり反応しないカナザワだけれど、『WITH MY SOUL』とタイトリングされたこのアルバムは、ソウル・ミュージックがテーマ。60年代後半〜70年代に盛んになって、来たるべきクロスオーヴァー/フュージョン・ムーヴメントに先鞭をつけた、謂わゆるソウル・ジャズを演っている。この手の主流はオルガン・トリオだけれど、それを宮川純(Organ)、福森康(ds)のギター・トリオで。
収録曲は、
1. Never Can Say Goodbye (ジャクソン5/アイザック・ヘイズ/グロリア・ゲイナー)
2. Can't Hide Love (アース・ウインド&ファイアー)
3. La La Means I Love You (デルフォニクス)
4. People Make the World Go Round (スタイリスティックス)
5. Affirmation (ホセ・フェリシアーノ/ジョージ・ベンソン)
6. Save Your Love for Me (ナンシー・ウィルソン&キャノンボール・アダレイ/ボビー・ブランド)
7. Valdez in the Country (ダニー・ハザウェイ)
8. You Make Me Feel Brand New (スタイリスティックス)
9. One Hundred Ways (クインシー・ジョーンズ)
おおよそソウル・クラシックと言える並びだけれど、ジェイムス・イングラムの名唱が鮮烈なクインシーの80'sヒットも一緒なあたりは、如何にも70年代生まれ。<Save Your Love for Me>も、もしかしたらホセ・ジェイムスに一番馴染んでいるのかな?と思ったりも。
情報では、 譜面もなく、ロクに打ち合わせもせず、リハーサルのようなスタジオ・セッションでレコーディングされた、とのこと。それだけお互いに相手の手の内が分かっているのだろう。だから自然体でグルーヴできるし、阿吽の呼吸で自在に緩急が付けられる。タップリと手垢がついた曲ばかりなのに、ウェル・プロデュースドな和製フュージョン・バンドではまったく到達し得ない、表現の自由と大らかな音楽感。それこそがリアルなクロスオーヴァーを醸成する。それこそ、ベンソンにウェス(モンゴメリー)、グラント・グリーンの隣あたりに並べたい、現行和ジャズの会心作。今の時代にコレが誕生したことに敬意を表したい、そんな気分だ。この墨字のアートワークも、揺るぎない心根を示しているようで、メチャ座りがイイな。
元々、4ビート〜スウィング系にはあまり反応しないカナザワだけれど、『WITH MY SOUL』とタイトリングされたこのアルバムは、ソウル・ミュージックがテーマ。60年代後半〜70年代に盛んになって、来たるべきクロスオーヴァー/フュージョン・ムーヴメントに先鞭をつけた、謂わゆるソウル・ジャズを演っている。この手の主流はオルガン・トリオだけれど、それを宮川純(Organ)、福森康(ds)のギター・トリオで。
収録曲は、
1. Never Can Say Goodbye (ジャクソン5/アイザック・ヘイズ/グロリア・ゲイナー)
2. Can't Hide Love (アース・ウインド&ファイアー)
3. La La Means I Love You (デルフォニクス)
4. People Make the World Go Round (スタイリスティックス)
5. Affirmation (ホセ・フェリシアーノ/ジョージ・ベンソン)
6. Save Your Love for Me (ナンシー・ウィルソン&キャノンボール・アダレイ/ボビー・ブランド)
7. Valdez in the Country (ダニー・ハザウェイ)
8. You Make Me Feel Brand New (スタイリスティックス)
9. One Hundred Ways (クインシー・ジョーンズ)
おおよそソウル・クラシックと言える並びだけれど、ジェイムス・イングラムの名唱が鮮烈なクインシーの80'sヒットも一緒なあたりは、如何にも70年代生まれ。<Save Your Love for Me>も、もしかしたらホセ・ジェイムスに一番馴染んでいるのかな?と思ったりも。
情報では、 譜面もなく、ロクに打ち合わせもせず、リハーサルのようなスタジオ・セッションでレコーディングされた、とのこと。それだけお互いに相手の手の内が分かっているのだろう。だから自然体でグルーヴできるし、阿吽の呼吸で自在に緩急が付けられる。タップリと手垢がついた曲ばかりなのに、ウェル・プロデュースドな和製フュージョン・バンドではまったく到達し得ない、表現の自由と大らかな音楽感。それこそがリアルなクロスオーヴァーを醸成する。それこそ、ベンソンにウェス(モンゴメリー)、グラント・グリーンの隣あたりに並べたい、現行和ジャズの会心作。今の時代にコレが誕生したことに敬意を表したい、そんな気分だ。この墨字のアートワークも、揺るぎない心根を示しているようで、メチャ座りがイイな。