半年以上もリリースが遅れたピーター・セテラの英国編集アンソロジー6枚組『LOVE, GLORY, HONOR & HEART:THE COMPLETE FULL MOON & WARNER BROS. RECORDINGS 1981-1992』がようやく。輸入盤は既に入荷し、拙ライナー入りの輸入国内仕様盤が2月2日の発売予定になっている。延び延びになっていた原因がボーナス・トラックの取り扱いにあったのか、収録予定曲が少しだけ減っての商品化。お陰で当初のスケジュールで昨年5月に執筆を終えていたライナーに、軽く手を加えるハメになった。
それでも現物が届いてみると、結構な豪華装丁ボックス・セットで結構ビックリ。中を開けると、ワーナー/フルムーン期のソロ4作が、すべて紙ジャケの見開きダブル・ジャケットで入っていて(オリジナルはシングル・ジャケット)、それぞれにディスク1枚or2枚が入っている。そして、これまた なかなかシッカリした作りの48ページ・フルカラーのブックレットが付属。自分はせいぜい、よくある4〜5枚のCDをガシッと詰め込んだ廉価ボックスに毛が生えた程度のパッケージだと思っていたが、コレは良い方向に予想がハズレた。きっと全部持ってるファンでも、思わず欲しくなってしまうクオリティだと思う。
内容を書いておくと、ディスク1はシカゴ在籍中の81年作『PETER CETERA(夢のライムライト)+1』。ディスク2がヒット曲満載、シカゴ脱退後の86年作『SOLITUDE / SOLITAIRE』で、そのボーナス・トラック11曲がディスク3に。『竹取物語」サントラの<Stay With Me>、ABBAアグネッタのソロ・アルバムで歌った<I Wasn't The One>3ヴァージョンも、ココに収録されている。ディスク4は、新進サウンド・クリエイターのパトリック・レオナード制作で88年にリリースした3rdソロ『ONE MORE STORY』で、そのエディット、ミックス、オルタネイト・ヴァージョンがディスク5に。そしてワーナー最終作『WORLD FALLING DOWN+2』(92年)がディスク6。この4thアルバムは、英ポップ・グループ:バックス・フィズを育てたソングライター/プロデューサーのアンディ・ヒルとの共同制作によるロンドン録音がメインで、デヴィッド・フォスターとピーターの共同プロデュースも2曲。US録音部分にはビル・チャンプリンやジョセフ・ウィリアムス、ジェイニー・クルーワーらが参加している。
2014年の日本公演後、表立ったニュースが聞けなくなったピーター。16年に一度だけ、ロックの殿堂入りを決めたシカゴの授賞式典に、メンバーと一緒に出演する話があったが、結局それも物別れに終わった。そしてコロナ・パンデミックが始まったばかりの昨年2月、ピーターは「私はとても長い休止状態にあるとだけ言っておきましょう。それは不穏な時代が過ぎるまでの、冬眠のようなものです」と、実質的な休養宣言を出した。対して古巣のシカゴからは、ツアー・スケジュールやニュー・アルバム制作の話が入っている。ところがライナー修正時に、オリジナル・メンバー3人(ロバート・ラム、ジェイムス・パンコウ、リー・ロックネイン)を除いて最古参だったルー・パーディニが、ナンと先週 脱退表明。聞くところでは、コロナ罹患でツアーから離脱して休養していたそうだが、そのままシカゴに戻らないと決めたらしい。それが本当なら、自分がいなくても何事もなかったようにそのままツアーを続けていくバンドを目の当たりにして、やる気をなくしてしまったのだろう。10年以上在籍して作れたオリジナル・アルバムは1枚だけ。当然自分が書いた楽曲をライヴで歌う機会などない。考え方によっては、脱退は遅すぎたくらいだ。
SNSにも書いたが、もう彼らは結成メンバー3人だけでシカゴを名乗り、ツアーはサポート・メンバーでこなしていくだけで充分ではないか。今年は結成55年/デビュー53年目に当たるが、中核3人とそれ以外のメンバーに在籍50年近い差があったら、バンドとしてマトモに機能しないのは自明の理。ピーターじゃないけど、彼らももっと自然体で活動したって許される歳なのではないかな?
内容を書いておくと、ディスク1はシカゴ在籍中の81年作『PETER CETERA(夢のライムライト)+1』。ディスク2がヒット曲満載、シカゴ脱退後の86年作『SOLITUDE / SOLITAIRE』で、そのボーナス・トラック11曲がディスク3に。『竹取物語」サントラの<Stay With Me>、ABBAアグネッタのソロ・アルバムで歌った<I Wasn't The One>3ヴァージョンも、ココに収録されている。ディスク4は、新進サウンド・クリエイターのパトリック・レオナード制作で88年にリリースした3rdソロ『ONE MORE STORY』で、そのエディット、ミックス、オルタネイト・ヴァージョンがディスク5に。そしてワーナー最終作『WORLD FALLING DOWN+2』(92年)がディスク6。この4thアルバムは、英ポップ・グループ:バックス・フィズを育てたソングライター/プロデューサーのアンディ・ヒルとの共同制作によるロンドン録音がメインで、デヴィッド・フォスターとピーターの共同プロデュースも2曲。US録音部分にはビル・チャンプリンやジョセフ・ウィリアムス、ジェイニー・クルーワーらが参加している。
2014年の日本公演後、表立ったニュースが聞けなくなったピーター。16年に一度だけ、ロックの殿堂入りを決めたシカゴの授賞式典に、メンバーと一緒に出演する話があったが、結局それも物別れに終わった。そしてコロナ・パンデミックが始まったばかりの昨年2月、ピーターは「私はとても長い休止状態にあるとだけ言っておきましょう。それは不穏な時代が過ぎるまでの、冬眠のようなものです」と、実質的な休養宣言を出した。対して古巣のシカゴからは、ツアー・スケジュールやニュー・アルバム制作の話が入っている。ところがライナー修正時に、オリジナル・メンバー3人(ロバート・ラム、ジェイムス・パンコウ、リー・ロックネイン)を除いて最古参だったルー・パーディニが、ナンと先週 脱退表明。聞くところでは、コロナ罹患でツアーから離脱して休養していたそうだが、そのままシカゴに戻らないと決めたらしい。それが本当なら、自分がいなくても何事もなかったようにそのままツアーを続けていくバンドを目の当たりにして、やる気をなくしてしまったのだろう。10年以上在籍して作れたオリジナル・アルバムは1枚だけ。当然自分が書いた楽曲をライヴで歌う機会などない。考え方によっては、脱退は遅すぎたくらいだ。
SNSにも書いたが、もう彼らは結成メンバー3人だけでシカゴを名乗り、ツアーはサポート・メンバーでこなしていくだけで充分ではないか。今年は結成55年/デビュー53年目に当たるが、中核3人とそれ以外のメンバーに在籍50年近い差があったら、バンドとしてマトモに機能しないのは自明の理。ピーターじゃないけど、彼らももっと自然体で活動したって許される歳なのではないかな?
金澤さんのおっしゃる通り、その時が来たのだと私も思います。
もうツアーは続けなくて良いと思う。
でも3人は、まだ出来ると思っているのでしょう。
これから、新しい人たちを、彼らは探すのですかね。
音楽史に、名曲を残したのだから、ラフに生きて欲しいと願います。