jeff pocaro book

僕の友、ジェフが恋しい。
あのソウルフルな、弾けるスタイルが恋しい。
          -- ドナルド・フェイゲン --

彼はどんなミュージシャンにも、どんな曲にも、
さらに優れたサウンドを加えてくれた。
そんなことができたのは、何よりも彼が誠実で広い心を持っていたからこそだ。
          -- ヴィニー・カリウタ --

僕にとってジェフのプレイは、
まさしく彼の内側にいる人間そのものだった。
          -- ジム・ケルトナー --


奇しくも、逝ってしまった日米を代表する名ドラマー関連のポストが2日続くことになったが、この11日(金)に発売されるジェフ・ポーカロの伝記本『IT'S ABOUT TIME』を頂戴したので、軽くご紹介。読み始めると時間を忘れて読み耽りそうなので、今のところはまだチラ見だけに留めている。

それにしても、ジェフが突然亡くなって、この8月で30年になるのか…。庭に散布した農薬のアレルギーで心臓発作を起こし、38歳で急死。その後もクスリが死因なのでは…?という噂が出ては否定されてきたが、そういう暴露本みたいな記載はココにはないみたい。純粋にジェフの音楽に関係する部分だけを抽出し、彼の死については、夭折を悼む人々の声やコメントだけを載せている。伝記とはいっても、ジェフの音楽人生だけを語り継いでいくスタイルの書だ。

著者ロビン・フランズは、生前のジェフに最も多く取材をしたとも言われるUS『Modern Drummer』誌の元ジャーナリスト。それゆえ本書は、ジェフ本人のコメントはもちろん、関係者や家族への膨大な取材をベースに編纂されている。ジェフ自身によるグルーヴ解説や、<Rosanna>の直筆リズム譜面も掲載!

以下、目次を掲載しておこう。

【序文】
ミュージシャンのプレイは内面を示す 〜ジム・ケルトナー
はしがき さあ、あの“タイム”の話をしよう

【第1部】
デヴィッド・ハンゲイトとの出会い
父ジョー・ポーカロの立身
天性のアーティスト
音楽的原点
デヴィッド・ペイチとマーシフル・ソウルズ
ジム・ケルトナーへの憧憬
ソニー&シェールと世界の舞台へ
シールズ&クロフツでの経験
スティーリー・ダンという夢の舞台へ
鳴り止まぬセッション・コール
『シルク・ディグリーズ』制作からTOTOへ

【第2部】
TOTOにかける想いと成功への道
80年代の“音”を作った『TOTO IV~聖なる剣』
「僕のタイムは最悪だ」とジェフは言った
スティーヴ・脱退とセッションの多様化
選ばれし者たちのセッション

【第3部】
ジェフ・ポーカロの人間性
最後のアルバム『キングダム・オヴ・デザイア』の制作
優れたプロデューサー/エンジニア/プレイヤーの条件
トリビュート・トゥ・ジェフ

※単行本・電子書籍あります