いつの間にか『リー・リトナー キャプテン・フィンガーズの時代』というムック本が発売されているそうで、気分はなんとなくリー・リトナー。ただし自分はギター弾きではないし、この手のリード・ギタリストならラリー・カールトン、でもバッキングならリトナーと思っていて、この本を買うほど傾倒しているワケではない。むしろ早くからシンガーをフィーチャーしてAOR指向を見せたり、ブラジル音楽にアプローチするなど、そういうプロデューサー的視点に惹かれる。だから『キャプテン・フィンガーズの時代』と言われても、実際はこうして先にその後のエレクトラ時代へと手が伸びる。
けれど日本ではやっぱり、日本制作のダイレクト・カッティング企画である “ジェントル・ソウツ幻想” みたいなのがあって、多くのフュージョン・ファンはあそこへ興味が行くようだ。確かに自分もリトナーへの入り口はそこだったけれど、彼の他のアルバムを聴いていくと、ちょっとした疑問が。一発録りの弊害か、何かが欠けている気がしていたのだ。それが分かったのが、翌年発表のこのアルバムを聴いた時だった気がする。ビル・チャンプリンのリード・ヴォーカルとバック・コーラス陣が入って、オーケストラ入りの凝った組曲があって…。
ジェントル・ソウツは演奏の高さ、スタジオ・ライヴの生々しさを、そのままパッケージしようとしたと思うけど、ダイレクト・ディスクはアナログ片面、ノンストップで通して演奏しなけりゃイケないワケで、メンバーにはかなりの緊張感を強いる。それが音にも表れてしまい、何処かプレイが萎縮してしまっているように感じていた。でも『CAPTAIN'S JOURNEY』には、総合的な作品力というか、当時のリトナーのやりたいことがシッカリち閉じ込められていて、アルバムとしての完成度が高い。ジェントル・ソウツで演っていた<Sugar Loaf Express>や<Morning Glory>を、すぐにココでも再演しているのは、やはり楽曲をもっと進化させられると考えていたからだろう。
スティーヴ・ガッド、アンソニー・ジャクソン、エイブ・ラボリエル、デイヴ・グルーシン、パトリース・ラッシェン、デイヴ・ヴァレンティンといったリトナー〜グルーシン人脈に、デヴィッド・フォスター、ジェイ・グレイドンも参加。パティ・オースティンの名もある。
ちなみにこのエレクトラ期のリトナー作品、サブスクを見ると分かるけれど、世界的なレコード会社再編の流れで、現在はヴァーヴの管理下にあるらしい。今後CDでのリイシューはあるのだろうか?
ジェントル・ソウツは演奏の高さ、スタジオ・ライヴの生々しさを、そのままパッケージしようとしたと思うけど、ダイレクト・ディスクはアナログ片面、ノンストップで通して演奏しなけりゃイケないワケで、メンバーにはかなりの緊張感を強いる。それが音にも表れてしまい、何処かプレイが萎縮してしまっているように感じていた。でも『CAPTAIN'S JOURNEY』には、総合的な作品力というか、当時のリトナーのやりたいことがシッカリち閉じ込められていて、アルバムとしての完成度が高い。ジェントル・ソウツで演っていた<Sugar Loaf Express>や<Morning Glory>を、すぐにココでも再演しているのは、やはり楽曲をもっと進化させられると考えていたからだろう。
スティーヴ・ガッド、アンソニー・ジャクソン、エイブ・ラボリエル、デイヴ・グルーシン、パトリース・ラッシェン、デイヴ・ヴァレンティンといったリトナー〜グルーシン人脈に、デヴィッド・フォスター、ジェイ・グレイドンも参加。パティ・オースティンの名もある。
ちなみにこのエレクトラ期のリトナー作品、サブスクを見ると分かるけれど、世界的なレコード会社再編の流れで、現在はヴァーヴの管理下にあるらしい。今後CDでのリイシューはあるのだろうか?
ラリー・カールトン、リー・リトナーという
ギターヒーローが並び立っていましたね。
当時はリーのプレイは「メカニカルで冷たい」などと
言われてましたが、ロックを聴いて育った若人には
ジャズのスケールがまだ耳に馴染んでなかったのです。
その認識が変わったのは貞夫さんの
「カリフォルニア・シャワー」収録の
「デザートライド(マクファーランド作曲)」での
ギターソロでした。これが情感もあって素晴らしく
リーを再評価し、改めて収集に走りました。
「シュガーローフ・エクスプレス」はダイレクト盤の
演奏が一番好きです。このエレクトラ盤では
ラストにテンポダウンし、更にパティ・オースチンが
「スキャンテ・スキャンテ」と連呼し始めるので
ちょっと耳のやり場に困ります。
渡辺香津美との共演盤のバージョンは、
ぐっと元気が溢れてる演奏でしたね。これも好きです。