
1985年、ノルウェーのグループとして、初めて<Take On Me>を全米チャートNo.1に送り込んだa-ha。続いて<The Sun Always Shines On T.V.>がトップ20入りしたものの、その後 全米チャート上位を窺った楽曲はなく、日本でも一発屋的イメージが割と強い。でも英国ではこの曲もチャート首位に立っていて、90年までにトップ10ヒットが8曲。ヨーロッパ各国や南米などでは人気が高く、91年にリオ・デ・ジャネイロで開催されたロック・イン・リオ2では、ジョージ・マイケルやガンズ・アンド・ローゼズを凌ぐ19万5000人を動員し、一時はギネス・ブックに掲載された。94年にはリレハンメル・パラリンピックのテーマ曲を担当するなど、ノルウェーでは国民的スター。だから世代や見方によって、かなり印象が異なるグループで、半年ほど前、彼らのドキュメンタリー映画『a-ha THE MOVIE』の予告編を見た時に、「ヘェ〜、a-haってこんなに人気があるんだ

09年の9作目『FOOT OF THE MOUNTAIN』は、ドイツでは首位、母国ノルウェーで2位、英国でも5位をマーク。にも関わらず、2010年のツアー後の解散を発表。日本には10年8月にサマーソニックに出演している。が、15年には、結成30周年を記念して、ロック・イン・リオ6で再結成パフォーマンス。追って新作『CAST IN STEEL』をリリースし、これも全英アルバム・チャートでトップ5入りした。それに続く7年ぶりの新作がコレ、『TRUE NORTH』である。
ぶっちゃけ自分は、a-haにはあまり熱心ではなく…。欧州や南米での人気ぶりは知っていたが、シンセ・ポップ系のイメージが強く、正直アルバムなんてマトモに聴いちゃいなかった。でも今作は各方面からオススメされ、前評判も高くて、興味津々。なるほど、こういう時のサブスクは便利だねェ。試聴機がわりに使って、コレは
と。
<Take On Me>から40年、あの頃とはまるで別モノなのは言うまでもないけど、ひと口で表現するなら、オトナのための静謐なポップス、と言うか。AORではないが、自ずと通じる部分は多々。北欧らしい透明感は、やはり心を穏やかにする。ベースにあるのは円熟味のあるアコースティック・サウンドで、それにストリングスやオーケストラが色彩感をつける感じ。共演したアークティク・フィルハーモニックは、30人から成るノルウェーの本格的オーケストラで、そのアレンジの半数はアリフ・マーディンの息子ジョー・マーディンが手掛けている。トレードマークであるモートン・ハルケットのハイトーン・ヴォイスもシッカリ健在。もちろん、かつてのように声を強く張り上げるような瞬間はないが、美麗に高らかに歌い上げる感覚は、今も彼らの最大の魅力だ。
個人的に耳をそばだてたのは、ジョー・マーディンの弦アレンジが超絶に素晴らしい<Hunter In The Hills>、ジャケットのように美しいフィヨルドを思い浮かべるタイトル曲、何処かクリス・レアの名曲<Fool>を髣髴させる<Bumblebee>、ゆったり たゆたうような<You Have What It Takes>あたり。それに中期以降のビートルズが穏やかな曲で垣間見せるストリングス使いや、アコースティック楽器の使用法に通じる箇所もありーの、で。
<Take On Me>みたいな80'sポップなa-haが聴きたきゃ、黙って昔のアルバム聴いてなさいッ、と思うけど、そんな彼らの40年後の姿としては、とても好感が持てる作品だと思うな。
ぶっちゃけ自分は、a-haにはあまり熱心ではなく…。欧州や南米での人気ぶりは知っていたが、シンセ・ポップ系のイメージが強く、正直アルバムなんてマトモに聴いちゃいなかった。でも今作は各方面からオススメされ、前評判も高くて、興味津々。なるほど、こういう時のサブスクは便利だねェ。試聴機がわりに使って、コレは

<Take On Me>から40年、あの頃とはまるで別モノなのは言うまでもないけど、ひと口で表現するなら、オトナのための静謐なポップス、と言うか。AORではないが、自ずと通じる部分は多々。北欧らしい透明感は、やはり心を穏やかにする。ベースにあるのは円熟味のあるアコースティック・サウンドで、それにストリングスやオーケストラが色彩感をつける感じ。共演したアークティク・フィルハーモニックは、30人から成るノルウェーの本格的オーケストラで、そのアレンジの半数はアリフ・マーディンの息子ジョー・マーディンが手掛けている。トレードマークであるモートン・ハルケットのハイトーン・ヴォイスもシッカリ健在。もちろん、かつてのように声を強く張り上げるような瞬間はないが、美麗に高らかに歌い上げる感覚は、今も彼らの最大の魅力だ。
個人的に耳をそばだてたのは、ジョー・マーディンの弦アレンジが超絶に素晴らしい<Hunter In The Hills>、ジャケットのように美しいフィヨルドを思い浮かべるタイトル曲、何処かクリス・レアの名曲<Fool>を髣髴させる<Bumblebee>、ゆったり たゆたうような<You Have What It Takes>あたり。それに中期以降のビートルズが穏やかな曲で垣間見せるストリングス使いや、アコースティック楽器の使用法に通じる箇所もありーの、で。
<Take On Me>みたいな80'sポップなa-haが聴きたきゃ、黙って昔のアルバム聴いてなさいッ、と思うけど、そんな彼らの40年後の姿としては、とても好感が持てる作品だと思うな。