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カナザワ監修によるシティ・ポップ系の新シリーズがまもなくスタート。Light Mellow とYAMAHA Musicのコラボ企画【Light Mellow × Cocky Pop】がそれで、その第1弾として【門あさ美オリジナル・アルバム・コレクション】4作品が、来たる11月16日にリイシューされる。門あさ美は名古屋出身の、謎多き美貌のシンガー・ソングライター。ヤマハ主催のポプコン出身だが、デビューしてもライヴをやらず、メディア露出もほとんどないまま、キャリアを貫いた。それでいてアルバムは軒並み大ヒット。チャート・トップ10入りしたアルバムもいくつかあって、大学生や若いサラリーマンを中心に絶大な人気を誇った。今回はヤマハが原盤制作、当時はテイチク/UNIONレーベルが発売を担ったオリジナル・アルバム8枚を、最新デジタル・リマスター/紙ジャケット仕様で2回に分けて復刻。インナースリーヴや封入品も可能な限り再現している。第2回発売分では、カナザワ選曲・監修による『Light Mellow 門あさ美』も同時リリース予定だ。

まずは今月リイシューされる4作を紹介しよう。

● 1st 『ファッシネイション』 (オリジナル発売:1979年12月)
先行発売のデビュー・シングル<ファッシネイション>、アルバム同発の2ndシングル<Morning Kiss>収録。当初からTVに出ない、コンサートも開かない、代わりにレコードをシッカリ作るという方針を打ち出し、ジャケットにもイラストを用いて音楽優先のイメージ戦略を採った。ところが、デビュー・シングルにあしらった艶っぽいフォトが話題を呼び、“謎の美人シンガー”と注目されることに。アレンジは、筒美京平作品や映像作品で知られ、八神純子や石井明美なども手掛けた戸塚修を中心に、鈴木茂、松任谷正隆の名も。デビュー盤にして代表作として扱われることが多い。ボーナス・トラックにオリジナル・アルバム未収のシングルB面曲<Night>収録。

● 2nd『サシェイ 』(オリジナル発売:1980年10月)
フランス語で匂い袋を意味する “Sachet” と名付けられた2作目。彼女と小林和子が作詞、岡本一生が作曲した<セ・シボン>、門と岡本の共作<下りのない坂道>を除いて、すべてあさ美嬢の楽曲。アレンジは前作からの戸塚修、鈴木茂、松任谷正隆に加え、松田聖子で有名な大村雅朗が4曲を手掛けている。アルバム・チャートのトップ20 入り。アーベインなシティ・ポップ・チューン<やさしい声で殺して>は、2016年のレコード・ストア・デイでアナログ・シングルが限定発売された。今回はボーナス・トラックにアルバム未収シングルB面<Honey>を収録。

● 3rd 『セミ・ヌード』(オリジナル発売:1981年7月)
前作『サシェイ』に引き続き、アルバム・チャートでトップ20入りした3作目。ジャケットにその美麗なルックスを晒したのも、このアルバムが初めて。ドキリとするタイトル『セミ・ヌード』には、今までの殻を破って生の自分を表現するというポジティヴな意味が込められている。アレンジは松任谷正隆、井上鑑、瀬尾一三の3人。<Season><お好きにせめて>と、航空会社のCMソングに使われた<月下美人>の3曲がシングル・カット。本盤にも、アルバム未収シングルB面曲<Hold My Heart>と<プロミス>をボーナス収録している。

● 4th『ホット・リップス』 (オリジナル発売:1982年7月)
通算4作目にして、初めてアルバム・チャート・トップ10入りした大ヒット作。ストーリー仕立ての作風でシングル・カットがなく、とことんアーティスティックに制作された。サウンド・プロデュースは、前年に阿川泰子『SUNGLOW』を成功させたラテン・フュージョンの大御所ピアニスト:松岡直也で、バックの演奏も松岡率いるウィシングの面々(村上ポンタ秀一:ds / 高橋ゲタ夫:b / 和田アキラ・土方隆行:g / 土岐英史:sax 他)。それでもラテン・フレイヴァーは隠し味程度に抑えられ、ベーシックはいつものアンニュイ路線。<Every Night & Day>は岡本一生との共作・共演である。

後続4作と『Light Mellow 門あさ美』は、また来月のお楽しみで。偶然にもユニバーサルの廉価企画【CITY POP Selections】の10月発売分《第三弾》で、東芝EMI移籍後の2作が復刻。この秋〜年末で、あさ美嬢のオリジナル全作が一気にリイシューされるコトになる。まさにシティ・ポップ・ブーム様さまヨ