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60年代末から活動しているスコットランドの名門ハード・ロック・バンド、ナザレスのシンガーを務めたジム・マカファーティーが、8日に亡くなった。バンドのSNSアカウントが公表している。享年76歳。その特徴的なダミ声で看板シンガーとして君臨したジムは、2013年、持病の慢性閉塞性肺疾患が悪化してライヴ活動が不可能になり、バンドを脱退していた。この7月には創設メンバーで全盛期の中心だったマニー・チャールトン(g)も急死している。

今となってはエルダー層のロック・ファンでないと知る人も少ないだろうけど、70年代には結構な人気を誇っていたナザレス。自分が彼らの興味を持ったのは、出世作となった73年の3rdアルバム『RAZAMANAZ』や、その後に出た『LOUD 'N' PROUD(威光そして栄誉)』『RAMPANT(競獅子)』が、ディープ・パープルのロジャー・グローヴァー制作だったから。B級なんだけど、その実直なハード・ロッカーぶりが好きった。でも最初に聴いたのは、75年の6thアルバム『HAIR OF THE DOG(人食い犬)』の米国盤(UK盤には未収)から全米トップ10にヒットになったバラード<Love Hurts>だったかも。実はこれ、エヴァリー・ブラザーズのカヴァー。アルバムでもランディ・ニューマン<Guilty>、クレイジー・ホースやグリンが取り上げた<Beggars Day>(ニルス・ロフグレン作)などをカヴァーしていて、意外に器用なバンドだった。

でも結局これが質実剛健なナザレスを迷わせたよう。しばしアメリカンナイズされて、80年作『MALICE IN WONDERLAND』や81年作『FOOLS CIRCLE』は。何とスティーリー・ダン〜ドゥービー・ブラザーズを渡り歩いたジェフ・バクスターのプロデュース。その後6人組になったりして、ポップ指向を強めていったが、やはり自分にとってのナザレスは70年代だった。

Rest in Peace...