dtl_13888_1dtl_13888_2

流線形 featuring 堀込泰行@Billboard Live Tokyo 1st Show。1年半前に一十三十一チャンとの『TALIO』レコ発ライヴを観たけれど、今回は元キリンジ/堀込弟氏の他に、比屋定篤子、ナツ・サマー、リサハリムの3人がゲストという超豪華仕様。クニモンド(瀧口)君は「超満員で嬉しい」と殊勝なコトを言っていたけれど、この顔ぶれならそうなりますワ。沖縄在住の比屋定さんと流線形の共演は、2013年9月に行われた目黒パーシモンホール以来、9年半ぶり。ナツサマーの本格的バンド・ライヴを観るのは、『NATSU SUMMER & DUB SENSATION』リリース記念のワンマン@青山 月見ル君想フ 以来、約5年ぶりかな? 泰行クンは『TALIO』のレコ初にもゲストで登場していた。

流線形のメンバーは、クニモンド瀧口(g)以下、山之内俊夫(g)、松木俊郎(b)、北山ゆう子(dr)、平畑徹也(kyd)、平野栄二(per)に、2管の島裕介(tr)、副田整歩(sax)が加わる編成。演奏のアンサンブル自体は、いつも通りにやや緩めの流線形スタイルだけれど、たっぷり聴かせる各リード・ソロや、エレキ・ピアノのゆらぎ感が目っぽい気持ち良い。それに2管とはいえ、ホーン・セクションが入るとなるとやっぱりビシッと締まる。

ナイーヴな歌声の泰行クン、透明感のあるリサハリム、ツンと立ったナツ・サマー、ふわっとしながらも妙に芯のある比屋定さんと、4人4様の歌声ながら、みんながみんなヴォーカルのキャラ押しが強くないのは、クニモンド君の好みなのか? 適度に隙間のあるサウンドも、意図しては産み出せないような絶妙な空気感を醸し出す。バリバリのテクニック集団だと音数で空間を覆ってしまいそうだけど、シティポップやAORのオマージュをやらせてもらっているという謙虚なスタンスと、自分たちの限界を知っている潔さが、どこまでも親近感を抱かせる。それでいて、キャラメル・ママ〜ティン・パン・アレーにも似たプロデュース・チーム/ミュージシャンズ・ユニットとして、クニモンド中心にまとまっているのが流線形の強み。MCで分かるように、ちょっと淡々としているけれど、シッカリ求心力のあるヒトなのだ。

最近はプロデュース業やコンピの制作にも忙しそうだけど、是非早めの次回ライヴをヨロシクと。

《Set List》
1. インコンプリート(インスト)
2. 潮騒 (vo:堀込泰行)
3. メロディー(vo:堀込泰行)
4. 恋はジェラシー(vo:リサハリム)
5. 一緒に夢を見ましょう(vo:ナツ・サマー)
6. 低気圧ボーイ(vo:ナツ・サマー)
7. ナギサのアンラッキーボーイズ(vo:ナツ・サマー)
8. まわれまわれ(vo:比屋定篤子)
9. メビウス(vo:比屋定篤子)
10. ナチュラルウーマン(vo:比屋定篤子)
11. ふたりのシルエット(vo:堀込泰行)
12. 3号線 (vo:堀込泰行)
-- encour --
13. 金曜日のヴィーナス(vo:堀込泰行)