doobie_farewell tour

日本中のエルダー・ロック・ファンを興奮させているドゥービー・ブラザーズの50周年ツアーも、残すところ大阪と広島の3公演のみ。前回来日にはなかったこの盛り上がりは、やっぱりマイケル・マクドナルドが同行して、オールタイム・ヒッツを網羅しているからに相違ない。武道館公演のレポートはコチラを参照いただくとして、今回は来日に合わせてリイシューされた紙ジャケット〜MQA-CD/UHQCDコレクションから、82年9月のフェアウェル・ツアー最終日のライヴ盤(発表は83年)『FAREWELL TOUR』を。

何故コレか、というと、今回のオリジナル期(デビューから最初の解散まで)10作品の復刻の中で、実はコレだけが初めての紙ジャケ化なのだ。前2回(06年 / 09年)の紙ジャケ再発はそれぞれ一式持っているので、今回はポチらずにスルー、を決め込んでいたところ、初めてこの『フェアウェル・ツアー・ライヴ』が紙ジャケ化されると知り、ならばコレだけゲットしとくか、と。ちなみにドゥービーに関しては、アナログ盤と通常のジュエル・ケースで他に最低3〜4セットは家にありそうだし、前期に関してはBlu-rayのQuadio Box4枚組も持っている。

フェアウェル・ツアーのライヴということで、収録地に選ばれたのは、彼らの地元であるカリフォルニア州での3ケ所。そして最後公演地となったバークレーのグリーク・シアター2daysには、前期の看板トム・ジョンストンがゲスト参加し、<Long Train Runnin'><China Groove>でリード・ヴォーカルを取った。ベースはこのツアーだけの参加に終わった名手ウィリー・ウィークス。最終期の正式メンバーは、パット・シモンズとマイケル・マクドナルド以下、ジョン・マクフィー(g) ウィリー、キース・ヌードセン/チェット・マクラッケン(ds) コーネリアス・バンパス(kyd,sax) ボビー・ラカインド(perc)の8人。でも考えてみれば、今回来日した4人の中核メンバーが、全員揃っていた唯一のアルバムでもあるのよね。

最終ラインナップでのライヴだけに、セットリストはマイケル参加後が中心ではある。それでも<Slat Key Soquel Rag>や<Steamer Lane Breakdown>といったパット色の濃いヒルビリー系インストがフィーチャーされているのがドゥービーらしいし、日豪のみでシングルが出ていた<Can't Let It Get Away>、未発表曲<Olana>も収められている。その反面、ポップ・アレンジに変身した<Listen To The Music>が今イチだったり、<Long Train Runnin'>ではドラム&パーカッションのソロ・パートがあったり(今回の日本公演でも)、そのあとに小洒落た転調があったり…。後にこの時のライヴDVDが出たけれど、それを見るとこのライヴ盤とは曲順がまるで違っていて、アルバム未収録のマイケル・ソロ<I Keep Forgettin'>まで演ってたりする。そう、ツアー終盤にはもうマイケル・ソロ楽曲がリリースされて、ヒット・チャートを掛け上がっていたのだ。

現在進行中のツアーに於けるマイケル主導曲の浮いてる感は、さすがにこの時期のフォーマットではあまり感じることはない。けれどそれはトムがゲスト枠に追いやられていたから。<Echoes Of Love>や<Dependin' On You>(DVDに収録)みたいに、マイケルの音楽性にも器用に寄り添うことができたパットとは違って、トムとマイケルは “両雄並び立たず” の傾向がある。現行ツアーは50周年という冠があるゆえに許容されるけど、アニヴァーサリー・ツアーの終了後は果たして…?