city music tokyo cornercity music tokyo_multipul

流線形・クニモンド瀧口クンが企画・監修・解説を務める、好評コンピレーション・シリーズ『CITY MUSIC TOKYO』。いよいよ第7集まで進んできて、6月にユニバーサル編『corner』、今月はコロムビア編『multiple』がリリースされた。何やかんやと5枚ほど聴かせてもらっているけど、どれも彼らしいセレクトで思わずニヤリ。以前、「Light Mellow となるべく被らないようにしてる」なんて言ってくれてたが、同じアーティストでも彼らしいチョイスが目立つし、J-POPという言葉の流行と共に自分が和モノから距離を取るようになっていた時期のアーティストが数多く選ばれ、そこに世代の差を感じたりも…。

今回の2作の収録曲は以下の通り。

『CITY MUSIC TOKYO corner』(ユニバーサル編)
1. Pasture / 五島良子
2. Aquariumの都会 / SHAMBARA
3. いつもの気分で / 櫛引彩香
4. ミスター・プリンター (日本語バージョン) / アンリ菅野
5. FOR YOU / Candee
6. SUNDAY BRUNCH / 和田加奈子
7. Summertime In Blue-さよならの共犯者 / 安部恭弘
8. 不思議起きて / 村田有美
9. Hold On Me / 朝加真由美
10. BEFORE WE SAY GOOD-BYE / 五十嵐寿也
11. ウララカ/ SAKURA
12. 魚座たちの渚 / 井上昌己
13. ジャスト・フィーリング / 北原理絵
14. サバンナ・サンセット / 鹿取洋子
15. Life Line / 楠木勇有行
16. 退屈と二つの月 / 門あさ美
17. Lefty / かとうれいこ

『CITY MUSIC TOKYO multiple』(コロムビア編)
1. Edo River/カーネーション
2. 二人ぶんの熱い夢/中西保志
3. STARDUST NIGHT/JADOES
4. 電話しないで/木村恵子
5. 寒がり/菊地朋貴
6. 真夜中の電話/清野由美
7. 冬来たりなば/堀込高樹
8. 宇宙空間遊泳/原みどり
9. 目に見えないもの/猫沢エミ
10. 海にうかぶピアノ/佐藤奈々子
11. 晴海埠頭/古家杏子
12. Fly High/エスカレーターズ
13. ウィークエンド・ナイト/堀江美都子
14. ムーンライト、スターライト/大村波彦
15. ノスタルジック・スペースマン/上野千佳子
16. F.W.Y./佐藤博

シティ系と謳いつつも、誰でも知っているようなアーティストの名前は少なく、クニモンド視点の発掘モノという印象強し。ベテランは比較的リリース時期の下がったアルバムが対象で、 安部恭弘は87年の7作目からだし、門あさ美は高橋幸宏アレンジの88年作『La Fleur Bleue』から。楠木勇有行はカシオペアと組んだ87年の『CHOOSE ME』のチョイスで、89年のSHAMBARA(櫻井哲夫・神保彰・国分友里恵・秋元薫ほか)や野呂一生作編曲のCandee、他のマライア系楽曲とバランスを取っている。

バレアリック系の不思議なテイストも結構あって、村田有美、朝加真由美、菊地朋貴、清野由美など、マライア系多数。そういえば、ジャズ・シンガーがイメージ・チェンジを図った作品や、女優系のマテリアルも多いな。

一方で佐藤奈々子や佐藤博は、いきなり70年代のシティポップ黎明期の作品。クニモンド君、佐藤博 大好きだからなぁ〜。

比較新しいトコロでは、カーネーションやエスカレーターズ、SAKURAあたりへの目線もある。当然冨田ラボ・リスペクトのキリンジ兄)堀込高樹、櫛引彩香も。

世代によって、あるいはシティポップ/シティミュージックに対する考え方・スタンスの違いで好みは分かれそうだけれど、まずは聴いてみるコトをオススメよ。