

今井優子のサポート業務で、某スタジオにてイベント・リハ。帰宅して、執筆参加させてもらったレコードコレクターズ誌9月号の特集『バート・バカラックの名曲を聴く』を読みながら、いつしか寝落ちしてしまった。で、ふと目を覚まし、編集部に楽曲リストを送る時に参考にしたこのボックスを取り出して…。画像では、何の変哲も無い白地に青いBの字に見えるけれど、実際はザラ目で高級感があり、Bの字の左にエンボスのbの字が浮き出している。しかも半分 上にズレているから、bと♭を掛けているのだろう。右隣は中に入っているブックレット。
この『TIMELESS』という5枚組は、バカラック楽曲の著作権を管理していた米ワーナー・チャペル・ミュージックが2004年に組んだプロモーション用ボックス・セット。なので市販はされていないが、相当数出回ったとみられ、価格はともかく、ネットを利用すれば入手は今でもさほど難しくないよう。5枚のディスクは年代別に編集され、50年代から直近までの83曲、101ヴァージョンを収録している。コレクターズで選ばれた126曲は、約7割が70年代前半までの楽曲だったが、『TIMELESS』では半分以上が80年代以降の楽曲。現役感を前面に押し出す内容になっている。98年に『THE LOOK OF LOVE - The Burt Bacharach Collection』という3枚組ベスト盤があって、ホンの数曲を除き70年代初頭までの楽曲で占められていたけど、『TIMELESS』の後半はその続編、みたいな感じか。
それをヒントに、レココレ誌用の自分のセレクトにも一計を講じ、他の執筆者諸氏が一票を投じそうな全盛期の楽曲はすべてオミット。キャロル・ベイヤー・セイガーとのコラボによる80年代楽曲や、その頃のカヴァー・ソングにほぼ特化してしまった次第。もちろんバカラックはハル・デヴィッドとのコンビが最高峰であるのは間違いないので、こうした策を嫌われる読者もおられよう。でも誰かが恣意的に動かないと、80年代バカラックが、多くのカヴァー曲と<Arthur's Theme><That's What Friends Are For><On My Own>、それにエルヴィス・コステロやロナルド・アイズレーの共演作だけで語り切られてしまいそうな気がしたのだ。どなたがどの曲をリストアップしたかは分からないものの、80年代枠の楽曲レビューが自分に多く回ってきたのは、紙面を見たらすぐ分かる。
ちなみに、この『TIMELESS』とレココレ特集のダブリは意外に少なくて、約40曲ほど。やっぱり70年代初頭までに集中している。もちろん同じ曲が他のアーティストで掲載されているパターンは少なくないが、日本の洋楽シーンの潮流を反映しているのだろう、レココレではいわゆるソフト・ロック系のマニアックなアーティスト多数。ルーマーやニッキー・ジーンのピックアップもサスガ。一方『TIMELESS』はプロモーション用なのもあって、比較的 名の通ったアーティストでの収録が多い。バカラックが05年に出した28年ぶりのソロ作『AT THIS TIME』の頃は、トニオ・Kをパートナーに創作を進めていたが、彼との未発表音源は、17年にBurt Bacharach & Tonio K.名義による『ORIGINAL DEMOS』として、ヨーロッパで陽の目を見ている。
バカラックは2月に94歳で鬼籍に入ったけれど、その楽曲はまさに『TIMELESS』。
それをヒントに、レココレ誌用の自分のセレクトにも一計を講じ、他の執筆者諸氏が一票を投じそうな全盛期の楽曲はすべてオミット。キャロル・ベイヤー・セイガーとのコラボによる80年代楽曲や、その頃のカヴァー・ソングにほぼ特化してしまった次第。もちろんバカラックはハル・デヴィッドとのコンビが最高峰であるのは間違いないので、こうした策を嫌われる読者もおられよう。でも誰かが恣意的に動かないと、80年代バカラックが、多くのカヴァー曲と<Arthur's Theme><That's What Friends Are For><On My Own>、それにエルヴィス・コステロやロナルド・アイズレーの共演作だけで語り切られてしまいそうな気がしたのだ。どなたがどの曲をリストアップしたかは分からないものの、80年代枠の楽曲レビューが自分に多く回ってきたのは、紙面を見たらすぐ分かる。
ちなみに、この『TIMELESS』とレココレ特集のダブリは意外に少なくて、約40曲ほど。やっぱり70年代初頭までに集中している。もちろん同じ曲が他のアーティストで掲載されているパターンは少なくないが、日本の洋楽シーンの潮流を反映しているのだろう、レココレではいわゆるソフト・ロック系のマニアックなアーティスト多数。ルーマーやニッキー・ジーンのピックアップもサスガ。一方『TIMELESS』はプロモーション用なのもあって、比較的 名の通ったアーティストでの収録が多い。バカラックが05年に出した28年ぶりのソロ作『AT THIS TIME』の頃は、トニオ・Kをパートナーに創作を進めていたが、彼との未発表音源は、17年にBurt Bacharach & Tonio K.名義による『ORIGINAL DEMOS』として、ヨーロッパで陽の目を見ている。
バカラックは2月に94歳で鬼籍に入ったけれど、その楽曲はまさに『TIMELESS』。