コロナでスッカリ足が遠のいていたブルーノート東京へ超・久しぶりに。観たのは、マイク・スターン × ジェフ・ローバー・フュージョンの東京5デイズ、その初日2nd。コロナで中止されてしまった共演が、3年越しで実現されたのだ。予定通り20年に来日していたら、両者の共演作『ELEVEN』リリース後のちょうど良いタイミングだったが、世界的パンデミックでツアーに出られぬ状況に。結果ジェフ・ローバー・フュージョンは21年にもう一作『SPACE-TIME』を世に出している。今回の来日メンバーは、マイク・スターン (g) とジェフ・ローバー (kyd), ゲイリー・ノヴァック (ds), アドリアン・フェロー (b)、そしてマイクの奥様レニ・スターン (g, vo, ngoni)。ジェフ・ローバー・フュージョンのレギュラー・ベーシストであるジミー・ハスリップが同行していないのが残念だが、代役のフランス人プレイヤー:アドリアン・フェロー (Hadrien Feraud)がまた強力な人。ジョン・マクラフリンやチック・コリア、ビレリ・ラグレーン、リー・リトナー、ディーン・ブラウンらと共演。今月リリースされたばかりの上原ひろみ最新ユニット:HIROMI'S SONICWONDERのベースも、実はこの人だ。
定刻を少し過ぎてメンバーが登場。マイクがいきなり「ここへ戻ってこられて嬉しいよ。4年ぶりかな。このバンドで演るのは初めてで、これが2ステージ目だ。フレッシュな気分だよ」などと軽く挨拶。奥様レニを紹介し、彼女のオリジナルと思しき、ゆったりしたヴォーカル曲からステージが滑り出した。彼女は80年代中盤にソロ・デビューしたシンガー・ソングライターで、ギターの腕前も確か。ソロ作ももう20枚を数える。手にするトンコリみたいな弦楽器は、西アフリカの伝統楽器で、ちょっと琵琶に似た音が出ていた。
2曲目は『ELEVEN』から<Motor City>。この曲のように、基本的には『ELEVEN』からの楽曲で構成されるのだろうと予想していたが、アルバムから時間が経ってしまったからか、然にあらず。割とジャムっぽい感じで、ステージが進んで行く。しかも仕切りはマイクの方。アルバムではジェフ・ローバー・フュージョンにゲスト・ソリストのマイクが乗った印象だったが、今回のライブではむしろマイクの方がイニシアチヴを握っている感じがある。そしてあのサスティーンを効かせまくったテレキャスターの独特のトーンで、縦横無尽に弾き倒すのだ。対してジェフは結構控えめ。それでも鍵盤ソロになれば、見た目は飄々と、でもプレイはナイフのようにシャープなフレーズをキメていく。そこはサスガにプロデューサーとして数々の実績を持つ人。ギターひと筋であるマイクの出方を窺いつつ、自分の立ち位置を探ってプレイしているのだろう。
そうした意味では、ジェフやマイクのプレイを存分に楽しみたいのであれば、それぞれのソロ公演に足を運ぶべきかも。それでも共作アルバムが出た機会を捉えての、貴重なジョイント・ステージだ。どちらのファンも観ておいて損はない。ブルーノートとコットン・クラブでの残り4日8公演、フュージョン好きは是非チェックを。
ブルーノート公演詳細はコチラから
2曲目は『ELEVEN』から<Motor City>。この曲のように、基本的には『ELEVEN』からの楽曲で構成されるのだろうと予想していたが、アルバムから時間が経ってしまったからか、然にあらず。割とジャムっぽい感じで、ステージが進んで行く。しかも仕切りはマイクの方。アルバムではジェフ・ローバー・フュージョンにゲスト・ソリストのマイクが乗った印象だったが、今回のライブではむしろマイクの方がイニシアチヴを握っている感じがある。そしてあのサスティーンを効かせまくったテレキャスターの独特のトーンで、縦横無尽に弾き倒すのだ。対してジェフは結構控えめ。それでも鍵盤ソロになれば、見た目は飄々と、でもプレイはナイフのようにシャープなフレーズをキメていく。そこはサスガにプロデューサーとして数々の実績を持つ人。ギターひと筋であるマイクの出方を窺いつつ、自分の立ち位置を探ってプレイしているのだろう。
そうした意味では、ジェフやマイクのプレイを存分に楽しみたいのであれば、それぞれのソロ公演に足を運ぶべきかも。それでも共作アルバムが出た機会を捉えての、貴重なジョイント・ステージだ。どちらのファンも観ておいて損はない。ブルーノートとコットン・クラブでの残り4日8公演、フュージョン好きは是非チェックを。
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