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トラブル勃発。ホントは某ベテラン・バンドの周年ライヴに出掛ける予定が、その直前トラブルで処理に追われ、ライヴの方は泣く泣く断念せざるを得なかった。こういう時、自分を取り戻すのにちょうどイイのは、やっぱりAORなんだな、自分の場合。

『NO LOOKIN' BACK』は、マイケル・マクドナルドが85年に発表した2枚目のソロ・アルバム。1作目の『思慕〜ワン・ウェイ・ハート(IF THAT'S WHAT IT TAKES BY)』は、ドゥービー解散間際のリリースだったから、完全独立後としては初作品となる。当時の音楽シーンは、皆んながみんなもんどり打って打ち込みに向かった時期。自ずとマイケルもエッジの効いたサウンド・メイクを施しているものの、プレイ自体はほぼ生で、ドラムは全編ジェフ・ポーカロ。1曲だけ "ロジャー" というクレジットがあるが、これはロジャー・リンが開発したリン・ドラムかしらね。ベースはお気に入りのウィーリー・ウィークスにネイザン・イースト、ギターはロベン・フォードにデヴィッド・パック、サックスに元ドゥービー:コーネリアス・バンパス、ジョー・ウォルシュのスライド・ギターで参加している。

作曲陣には、<What A Fool Believes>を共作したケニー・ロギンスを筆頭に、デヴィッド・パック、ランディ・グッドラム、サンフォード&タウンセンドのエド・サンフォードなど。疾走感のある<No Lookin' Back>(全米34位)、ポーカロ・シャッフルが炸裂する<Any Foolish Thing>といったキラー・チューンのほか、後の奥様エイミー・ホーランドの2nd アルバム・タイトル曲<(I Hang) On Your Every Word>のセルフ・ヴァージョン、儚いメロディの<Our Love>も人気が高い。

本作翌年にパティ・ラベルと歌った<On My Own>の全米No.1ヒット、サントラに使われた<Sweet Freedom>のトップ10入りなどがあり、ちょっと影に隠れてしまった感のある2作目だけど、1stに次いで愛聴している作品。ドゥービーとの50周年ツアーは今も続いていて、現在はカナダを回っているようだ。

そういや、『NO LOOKIN' BACK』というタイトルは、今の自分にふさわしいのかな…