kazuo takeda_1st

今でいうシティポップ系のベテラン女性シンガーとメキメキ頭角を現してきている若手バンドの対談取材@都内某スタジオ。当初の予定ではその後ライヴを観に行くはずだったが、昨日のトラブルで予定変更を余儀なくされ、夜は家でイベント『MR.シティポップ 滝沢洋一の世界』の準備。知られざる名ソングライター:滝沢さんの未発表音源発掘により、これを聞きながらいろいろ語っていこうというトークショーです。滝沢さんの下でコンビを組むことになった伊藤広規&青山純の初期録音も披露できるか? お席にはまだ余裕があるようなので、興味おありの方は急ぎ連絡してみてください。詳細はhttps://www.espacebiblio.jp/?p=8335

…というワケで、その合間にコレ。【Ultimate CREATION紙ジャケ復刻シリーズ】と銘打ち、3回に分けて再発が進んでいるクリエイション/竹田和夫から、78年の1st ソロ『MISTY MORNING FLIGHT』。このシリーズはすべて竹田和夫ご本人監修の元、リマスター、紙ジャケ、高音質SHM-CDでリイシューが進んでいる。

このアルバムは何と言っても、TVドラマ『ムー一族』主題歌になった<暗闇のレオ>。そればかり拾い聴きしたり、DJイベントに使ったりしていたが、久々にアルバムを通して聴いたら、「そうだよな〜、結構良かったんだよな〜、コレ」と。日本きってのブルース・ロック・ギタリストだった竹田が、時流を意識して、インストのクロスオーヴァー・フュージョンにチャレンジしたモノだったが、クリエイションがメンバー交代でばたつきつつも、竹田に勢いがあった頃のアルバムなので、それがすべてポジティヴな方向に向いている。

参加メンバーは、新旧クリエイションのメンバーに、ジャズ・ドラマーのジミー竹内、ゴダイゴのミッキー吉野、ホーン・スペクトラム、横山達治(perc)等など。イメージ的に竹田がフュージョン化するとラリー・カールトンっぽくのでは?と予測できるが、サウンドはかなりファンキー。カールトンというよりも、ジェフ・ベック『BLOW BY BLOW』の黒いノリと初期チャーの16ビート系バンド・サウンドを掛け合わせたようなスタイルで、彼自身はエリック・ゲイルやデヴィッド・スピノザ、ジョン・トロペイあたり思わせるプレイを披露する。

彼のキャリアにあっては若干異色だけれど、今回の復刻シリーズ全11作を順番に追っていくと、その意識の変遷がよく分かる。まぁ、復刻シリーズは新しい方から遡っているけれど。11月には初期クリエイションの人気盤が一気に。そこは旧CDが手元にあるけど、さてどうするか…。