ブレッカー・ブラザーズ・バンド・リユニオン@BLUE NOTE TOKYO3days の中日2nd Show。メンバーはランディ・ブレッカーに奥方アヴァ・ロヴァティ(sax)、バリー・フィナティ(g)、ジョージ・ウィッティ(kyd)、ウィル・リー(b)にロドニー・ホームズ(day)という布陣。2014年に名盤『HEAVY METAL BE-BOP』再現ライヴを川崎CLUB CHITTAで観たけれど、その時のリズム隊は当然テリー・ボジオとニール・ジェイスン。再結成とツアーを主導したのも、日本在住のボジオだった。でも実はその前年に、ランディが自分のリーダー作として『THE BRECKER BROTHERS BAND REUNION』を発表。プロデュースもウィッティが手掛けており、その時の参加メンバーが今回のバンドの中核になっている。その中ではやっぱり結成メンバーであるウィル・リー、アルバムには不参加だったものの14年公演、そして今回も同行しているバリー・フィナティの存在が嬉しい。
メンバーがゾロゾロとステージに上がると、ランディがおもむろにマイクを手に取り、日本へ戻って来られた喜びを吐露。大きな拍手を浴びる中、人気曲<Sponge>でパフォーマンスが始まった。そしていきなりブレッカーズらしいエフェクティヴなホーン・プレイでオーディエンスを圧倒。どうしたって07年に没した超人マイケル・ブレッカーと比較されてしまうアダだけど、クラシックの素養を生かした別感覚のアプローチで、なかなかの健闘ぶりを見せた。
全体的なアンサンブルの指向性は、GRPでアルバムを出していた90年代再結成ブレッカーズの延長かと。その頃の曲は演らずとも、ウィッティはやっぱりデジタル・シンセ中心のプレイで、ピアノ・ソロは極めて少ない。ミュート・トランペット?と思ったら、実際はシンセだったりして。でも実はこういう音こそ、マイケルがかつて持ち込んだサウンド。それに対して、70〜80年代はロック・フュージョン色が濃かったフィナティが、意外に渋いプレイを披露していたのが興味深く。中盤でプレイされた彼のオリジナル<Mikey B>(07年のソロ作収録)も、亡きマイケルに捧げたジャジーなスロウ・チューン。どうもここ20年ほどのバリーは、割りかしオーセンティックなジャズに向かっているようだ。
他にもアレサ・フランクリンのトリビュート<Reverence>、81年作のタイトル曲<Straphangin'>などをパフォーマンス。身体を揺らしながらも、いつもに比べ大人しく弾いていた感のウィルは、「ブギーが聴きたいか〜!?」という問い掛けと共に、懐かしの<If You Wanna Boogie...Forget It>で、ようやくやんちゃぶり爆発。歌の上手いところを発揮して、オーディエンスを盛り立てた。そしてランディが時計と睨めっこする素振りを見せながら、「もう1曲聴きたいか?」と<Some Skunk Funk>を。ベース、ドラムの長尺ソロを挟んだこの代表曲で、スタンディング・オベイションのエンディングと相成った。
ランディも来月で満78歳。そろそろツアーも厳しくなってくる年波だけど、彼のトランペット特有のフレージングやキレのあるハイノートはまだ健在で、それなりに締まりのある、納得のいくライヴ・ステージだったかと。ならばこの面々を中心に、もう1枚ぐらいガツンと気迫の籠ったスタジオ・アルバムを聴きたいものよ。
全体的なアンサンブルの指向性は、GRPでアルバムを出していた90年代再結成ブレッカーズの延長かと。その頃の曲は演らずとも、ウィッティはやっぱりデジタル・シンセ中心のプレイで、ピアノ・ソロは極めて少ない。ミュート・トランペット?と思ったら、実際はシンセだったりして。でも実はこういう音こそ、マイケルがかつて持ち込んだサウンド。それに対して、70〜80年代はロック・フュージョン色が濃かったフィナティが、意外に渋いプレイを披露していたのが興味深く。中盤でプレイされた彼のオリジナル<Mikey B>(07年のソロ作収録)も、亡きマイケルに捧げたジャジーなスロウ・チューン。どうもここ20年ほどのバリーは、割りかしオーセンティックなジャズに向かっているようだ。
他にもアレサ・フランクリンのトリビュート<Reverence>、81年作のタイトル曲<Straphangin'>などをパフォーマンス。身体を揺らしながらも、いつもに比べ大人しく弾いていた感のウィルは、「ブギーが聴きたいか〜!?」という問い掛けと共に、懐かしの<If You Wanna Boogie...Forget It>で、ようやくやんちゃぶり爆発。歌の上手いところを発揮して、オーディエンスを盛り立てた。そしてランディが時計と睨めっこする素振りを見せながら、「もう1曲聴きたいか?」と<Some Skunk Funk>を。ベース、ドラムの長尺ソロを挟んだこの代表曲で、スタンディング・オベイションのエンディングと相成った。
ランディも来月で満78歳。そろそろツアーも厳しくなってくる年波だけど、彼のトランペット特有のフレージングやキレのあるハイノートはまだ健在で、それなりに締まりのある、納得のいくライヴ・ステージだったかと。ならばこの面々を中心に、もう1枚ぐらいガツンと気迫の籠ったスタジオ・アルバムを聴きたいものよ。