anna 2

クリスマスも何のその。ケーキ喰っただけで、全開でお仕事。…といってもイッパイ依頼がきてるんじゃなくて、年末進行で締切が前倒しになってるだけなんだが… ちょうどこのタイミングで書いていて脱稿した直後だったのが、角松ライヴのMCで言及されたAnnaの、来年2月に復刻される2作目『STORIES』。Annaは角松プロデュースによるVOCALAND出身で、そのまま角松プロデュースでソロ・デビューした実力派女性シンガーだ。

オリジナル・リリースは98年3月。プロデュースは引き続き角松が当たっている。ところが、作編曲(一部のホーン及びコーラス・アレンジ除く)はもちろんサウンド・メイクも全面的に手掛けていた1作目に対し、この2作目はプロデュースこそ角松でも、直に書き下ろしたのは2曲だけ。しかも自らアレンジや音作りを手掛けたのは、そのうちラストのバラード<悲しみはあなたを強くする>だけだった。その代わりヴォーカル面にはこだわり、Annaのヴォーカル、コーラスは自ら采配を振るっている。

おそらく、Annaの歌の魅力を幅広くアピールするためだったのだろう、なかなかに多彩な作家陣をキャスティング。それをプロデューサー角松が全体を俯瞰し、アルバムに束ねていくという新たな手法を取っている。何より角松自身が活動凍結からの解凍準備に入っていた時期なので、そういうスケジュール面の兼ね合いもあったのだろう。尾崎亜美、上田知華という人気シンガー・ソングライター、杏里<悲しみがとまらない>と同じ林哲司=康珍化コンビ、そして角松がリスペクトしていた佐藤博らが楽曲提供。シングル<あんなに恋した>は、岡本一生の名でシティポップ・アルバムを出していた岡本朗の作品で、ラテン・ポップなアレンジはAGHARTAのメンバー:故・浅野“ブッチャー”祥之 (g) と田中倫明 (perc) による。他の曲のアレンジでは、故・小林信吾、カラパナのメンバーで最近はEXILEのミュージカル・ディレクター/バンマスとして活躍するキャプテンことケンジ・サノも。

こうして生まれた10編のソング・ストーリー。そのバラエティ感、振幅の幅は従来の角松ワークスより広く、Annaの歌のキャパシティを示している。結果としてヒットが出なかったのは残念だが、彼女がシンガーとしての新境地を斬り開いたのは間違いなく、ヴォーカル表現にもゆとりを感じられるようになった。同じ女性シンガーでも、イケイケで杏里や中山美穂を手掛けた時とも、同時期にプロデュースしたアイドル上がりの米光美保の時とも違う、角松の制作アプローチの変化〜進化が興味深い。

今回の高音質盤UHQCD化に当たっては、<あんなに恋した>と<Let's Imagine>のシングル・ヴァージンをボーナス収録。発売までは少し時間があるものの、いろいろ重なったので早々に書いてみた。ちょうど予約受付も始まったコトだし。Annaは今はもう歌っていないけれど、現在もbay fmの朝の顔として活躍中。




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