awb_soul searching

ウルトラ・ヴァイヴがドド〜ンと【SOUL名盤 SUPER SALE】を開催中。現時点で200枚超のソウル系CDが対象になっている。その中に、以前筆者監修で復刻したアヴェレイジ・ホワイト・バンド(以下AWB)のタイトルが7枚入っているので、そこからあまり紹介されるコトのない4作目『SOUL SERCHING』を拾ってみた。AWBも既に結成50年超。しばらく来日はしていないが、ライヴは地道にやっているようで、来年春のUKツアーのスケジュールが発表されている。もっとも80年代末の再結成に同調しなかったヘイミッシュ・スチュワートはリンゴ・スターのバンドで、同じくスティーヴ・フェローニはジェイソン・シェフらと、それぞれ活動しているが…。

この『SOUL SERCHING』は76年の発表。<Pick Up The Pieces>のヒットを放った2作目『 AVERAGE WHITE BAND(通称ホワイト・アルバム)』や前作『CUT THE CAKE』に比べると地味な印象だが、レア・グルーヴ・シーンで再評価された作品でもあり、コクが深い。特にヘイミッシュが新境地を開拓していて、ネッド・ドヒニーと共作したお馴染みの<A Love Of Your Own>を提供したり、シングル<Queen Of My Soul>(全米40位/R&B21位)ではブラジル音楽からの影響を示している。そこにラスカルズのエディ&デイヴ・ブリガッティを呼んでコーラスを取らせたのは、プロデューサーのアリフ・マーディン。ジム・マレンがゲスト参加してギターを弾いている<Sunny Days>は、チョッとフィリー・ソウルっぽい仕上がりで、ホール&オーツ風。これも彼らを手掛けていたアリフ・マーディンの仕掛けかしらね?

本作以前のAWBは、2本のギターが織り成す小気味良いリフレインで曲を引っ張っていくイメージがあったが、ココではもっとジャジー&ソウルフルでやや厚めのアンサンブルを構築。これまでのブレッカー・ブラザーズに加え、ロニー・キューバやバリー・ロジャーズも投入した7管体制を敷いている。

2曲のボーナス・トラックは、<Queen Of My Soul>のシングル・ヴァージョンと、<A Love Of Your Own>の77年ライヴ。後者はおそらくモントルー・ジャズ・フェスティヴァル出演時の録音なのではないかな?

AORファンにはデヴィッド・フォスター制作の『SHINE』が人気だけれど、AWBはそれだけじゃないゼ、というコトで。期間限定につき、ご購入はお急ぎあれ。



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