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ボズ・スキャッグスが昨年9月にデジタル・リリースしたUSコロムビア時代のレア音源集を、2月の来日公演に合わせて世界初CD化。日本ではAORアーティストとしてのイメージが強いボズだけれど、彼の全キャリアに照らしてみれば、ブルースやR&Bを演ってる時期の方はずっと長いワケで…。この『COLUMBIA RARITIES 1971-88(レア・コレクション)』も、前半は70〜72年頃のブルージーな最初期音源。AOR期と言えるのは、『SILK DEGREES』収録曲まわりだけだ。でもそこに日本盤ボーナス・トラックとして、『HITS!』にも入っていたデヴィッド・フォスター関連曲<Look What You've Done To Me(燃えつきて)>と<Miss Sun>の各シングル・ヴァージョンを追加し、AORファン仕様に膨らませたモノとしてリリースされることになった。

具体的な収録曲は以下の通り。

1. We Were Always Sweethearts (恋人同志 / Monoi Single Version) (日本初CD化)
2. Near You(きみのそば / Monoi Single Version) (日本初CD化)
3. I Feel So Good (Live 1970) (日本初CD化)
4. Hollywood Blues (Live 1970) (日本初CD化)
5. Runnin' Blue (Monoi Single Version) (日本初CD化)
6. Babies Callin' Me Home (Live At The Fillmore West)
7. Dinah Flo (Monoi Single Version) (日本初CD化)
8. Freedom For The Stallion (Monoi Single Version) (日本初CD化)
9. Full-Lock Power Slide (Monoi Single Version) (日本初CD化)
10.What Can I Say (何て言えばいいんだろう / Live)
11. Jump Street (Live)
12. It's Over (Live)
13. Lowdown (Single Version)
14. Look What You've Done To Me (燃えつきて / Single Version) (日本盤Bonus Track / 世界初CD化)
15. Miss Sun (Single Version) (日本盤Bonus Track / 世界初CD化)
16. You'll Never Know
17. Soul To Soul
18. Cool Running (Shep Pettibone Remix)

前述した『SILK DEGREES』収録曲のライヴ音源3曲は、のちのTOTO周辺が参加していて楽しみだけど、この3曲は07年発売『SILK DEGREES ~ Expanded Edition』にもう収録済み。ちなみに76年8月にL.A.のグリーク・シアターで録られたモノで、デヴィッド・ペイチにポーカロ3兄弟+親父ジョー、ジェイ・ワインディング (kyd)、ドニー・デイカス/フレッド・タケット(g)、ケヴィン・カルフーン (perc)という陣容でステージに立ったそう。<Jump Street>の豪快スライド・ギターはドニー・デイカスに拠るものらしい。

またあまり馴染みのない<You'll Never Know>と<Soul To Soul>は、『OTHER ROAD』のアウトテイクで、それぞれシングル<Heart Of Mine>と<Cool Running (Shep Pettibone Remix)>のカップリング曲。AORというより、88年という時代性を反映したポップなモダン・ダンサーで、『OTHER ROAD』のCDボーナス・トラックにも使われた<Soul To Soul>なんて、結構カッコ良いんだけどね。

直球AORを期待すると「アレ」となるレア曲集ではあるけれど、今のボズがブルースにドップリなのを理解していれば、むしろ自然に受け入られるはず。来日公演も自ずとその流れに乗っかるはずで、AORチューンは歌ってくれてもテンションはズブズブに緩くなる(04年作『GREATEST HITS LIVE』より更に…)。年齢的に最後の来日になる可能性が高いが、AOR好きは、あまり過剰な期待はせぬのが賢明よ。

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Tower Records