
昨日に引き続き、『アドリブ・ベスト・レコード』選定のビクター・ジャズ名盤を初SA-CDハイブリッド化するシリーズ第2弾から、リー・リトナーの『IN RIO』(タワーレコード限定リイシュー)。これが出た79年と言うと、クロスオーヴァー/フュージョンの人気真っ盛りで、ジェントル・ソウツのダイレクト・ディスク盤で脚光を浴びたリトナーは、ラリー・カールトンと並んで、まさにその先導役を担っていた。USではエレクトラと契約して『THE CAPTAIN'S JOURNEY』『FEEL THE NIGHT』と好作を連発し、渡辺香津美や大村憲司との連名作『CONCIERTO DE ARANJUEZ(アランフェス協奏曲)』はアルファからと、各方面で引っ張りだこ。そしてジェントル・ソウツで人気に火を点けたJVCビクターでは、またまたこの好企画を立ち上げたのである。
レコーディングはL.A.で2曲、ニューヨークで3曲、そしてリオ・デ・ジャネイロで2曲の3元。L.A.セクションは、ドン・グルーシン (kyd) アーニー・ワッツ (sax)、アレックス・アクーニャ (ds) エイブ・ラボリエル (b) スティーヴ・フォアマン (perc)と、後のフレンドシップ布陣。N.Y.では盟友デイヴ・グルーシン (kyd) にマーカス・ミラー (b) バディ・ウィリアムス (ds) ジェフ・ミロノフ (g) ルーベンス・バッシーニ (perc) というGRP系というか、グルーシン『MOUNTAIN DANCE』そのままぢゃん、という顔ぶれが参加。そしてリオ録音はオスカー・カストロ・ネヴィスの仕切りで、現地の一流処が集められ、そこにドン・グルーシンが乗っかった。パーカッションが4人もいるのは如何にもリオ録音だけれど、その中に後年パット・メセニー・グループに参加するアーマンド・マーサルもいたりして。
いつも比較されるラリー・カールトンとリーだけれど、カールトンがブルース・フィーリングたっぷりのソロ/リードで映えるのに対し、もっとジャズ寄りのリーは、アンサンブルの中に入った方がむしろ存在感を発揮する。70年代のセッション参加作も、カッティングで活躍してるのが多かったし。
ソロ・アルバムには早くからリリカルなアコースティック・ナンバーを入れていたけど、そこにフレームアップしつつ、制作陣は巷のアール・クルー人気も横目で見ていたに違いない。カールトンがアコギに注力するのは、フュージョン・ブームが去った80年代後半だけれど、リーは全然早かった。ノッケからマーカスのスラップが炸裂する<Rio Funk>は、TVやラジオのBGMでも散々使われたし、現在もリーのライヴでは定番。昨年10月にデイヴ・グルーシンと来た時も、アンコールで披露していたっけ。そしてリーのブラジル趣味は、AOR期を挟んで、デイヴ・グルーシンやイヴァン・リンスとの『HARLEQUIN』、更に『FESTIVEL』 『COLOR RIT』と展開していく。そういや、奥様もブラジル人でしたね(今は知らんけど…w)
自分にとってリーのアコギ名演というと、この<Rio Funk>と、アルフォンス・ムゾーン<The Next Time We Love>を思い出すなぁ。なおこの『IN RIO』、3年遅れでリリースされた Elektra からのUS盤はデフ・ジャケでありました。

Tower Records
いつも比較されるラリー・カールトンとリーだけれど、カールトンがブルース・フィーリングたっぷりのソロ/リードで映えるのに対し、もっとジャズ寄りのリーは、アンサンブルの中に入った方がむしろ存在感を発揮する。70年代のセッション参加作も、カッティングで活躍してるのが多かったし。
ソロ・アルバムには早くからリリカルなアコースティック・ナンバーを入れていたけど、そこにフレームアップしつつ、制作陣は巷のアール・クルー人気も横目で見ていたに違いない。カールトンがアコギに注力するのは、フュージョン・ブームが去った80年代後半だけれど、リーは全然早かった。ノッケからマーカスのスラップが炸裂する<Rio Funk>は、TVやラジオのBGMでも散々使われたし、現在もリーのライヴでは定番。昨年10月にデイヴ・グルーシンと来た時も、アンコールで披露していたっけ。そしてリーのブラジル趣味は、AOR期を挟んで、デイヴ・グルーシンやイヴァン・リンスとの『HARLEQUIN』、更に『FESTIVEL』 『COLOR RIT』と展開していく。そういや、奥様もブラジル人でしたね(今は知らんけど…w)
自分にとってリーのアコギ名演というと、この<Rio Funk>と、アルフォンス・ムゾーン<The Next Time We Love>を思い出すなぁ。なおこの『IN RIO』、3年遅れでリリースされた Elektra からのUS盤はデフ・ジャケでありました。

普通はアルマンド・マルサルです。