james taylor_in rio

ジェイムス・テイラーが4月に行なう一夜限りの来日公演記念で、キャロル・キングとの共演ライヴを含む近作4枚がアンコール・プレスされるそうな。そこで取り出したのが、このアルバム『LIVE IN RIO』。見たことのない人が多いと思うけど、最近巷に大氾濫しているブートレグまがいのハーフ・オフィシャル・ライヴ盤じゃあネェ〜ぞ。一般的には、93年発売の『LIVE』がJ.T.初のライヴ・アルバムとして知られるが、コレは85年1月にブラジルで開催された“Rock in Rio”でのライヴ・レコーディング。翌86年にブラジルSom Livreがアナログ盤を、現地ColumbiaがCDとカセットを発売したという、ブラジル・オンリーの貴重なシロモノだ。

収録されているのは、以下の11曲。

1. Long Ago And Far Away
2. Carolina In My Mind
3. Up On A Roof
4. You've Got A Friend
5. Shower The People
6. Fire And Rain
7. Mexico
8. Walking Man
9. Don't Let Me Be Lonely Tonight
10. Knock On Wood
11. How Sweet It Is

サポート・メンバーは、リー・スクラー (b) リック・シュローサー (ds) ビル・ペイン (kyd) ダン・ダグモア (g) ピーター・アッシャー (perc) アーノルド・マッカラー/ローズマリー・バトラー(cho) という、ちょっと変わったラインナップ。…と言っても、ほぼほぼ、同じ85年に出した『THAT'S WHY I'M HER』に参加しているメンツだけど。プロデュースは言うまでもなくピーター・アッシャー。

それにも増して貴重なのは、今ではブラジルのロック・フェスの代名詞的存在となっているRock in Rioの初回開催での記録あること。そのせいか、歌や演奏が臨場感が凄いし、ファンの熱気・歓声もハンパない。最初はアコースティック・セット的に始まるのに、ラストの<How Sweet It Is>でのコール&レスポンスなんて、とても、あの優しそうなJ.T.とは思えないの盛り上がり方だ。あぁ、貴方もやっぱりロック・スターなのネ、なんて感じで。しかもオーディエンスはラテンな人たち。だからコレを聴いてしまうと、93年の『LIVE』なんて全然ヌルく感じてしまう。

ちなみにこの初回Rock in Rioは、85年1月11日から10日間の開催で、クイーンやロッド・スチュワート、イエス、AC/DC、スコーピオンズ、オジー・オズボーン、アイアン・メイデン、B-52's、ジョージ・ベンソンらが出演。中でもクイーンが出演した11日と19日の公演は、TV中継で世界60カ国、2億人が観たと言われる。J.T.の出演は12日と14日だった。『THAT'S WHY I'M HER』に収録の<Only A Dream In Rio>は、きっとこの時に訪れたブラジルの感想を歌っているのだろうな。

だから、どうせ復刻するならこういうのを出してよ、なんて。そもそも今は契約レーベルが違うし、もしかしたら、権利上の問題で再発とかブラジル以外での発売が難しいかもしれないけれど。でも現状、このブラジル盤CDもLPもバカ高いワケではなさそうだから、熱心なファンは聴いておいて損はないと思うな。

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