Light Mellow on the web ～ turntable diary ～ : ■ BACK SIDE ／ NEIGHBORS COMPLAIN

あ、ビル・ウィザース!? と思った方、そのソウル愛に乾杯。エッ、Neighbors（＝ネイバーズ・コンプレイン）でしょ？とまで言った方、お友達になりましょう

さて、ご紹介が遅くなりました。コレは大阪発のシティ・ファンク～都会派R&Bバンド、Neighbors Complainが昨年末にリリースした極上シングル・コレクション。そのアートワークに、＜Just The Two Of US＞をフィーチャーしたビル・ウィザースのベスト盤『GREATEST HITS』のデザインをパクッているワケ。でもこういう愛情が籠った引用は、どんどんやってイイと思うんだよね。

その中身は、今では廃盤となった初期シングル＜Now Or Never＞を筆頭に、本作のために昨年夏にリレコされた人気曲＜Gotcha Feelin’＞や＜Life Goes On＞などの最新ヴァージョンまでをザックリ収録。約10年間にリリースしてきたシングルを、今のコダワリで収めたもの。実際＜Gotcha Feelin’＞はオリジナルより少しBPMを落として、彼ららしいグルーヴ感を強調。＜Life Goes On＞はピアノ・ソロなどで新たなアーティキュレーションを加えた。

大阪でストリート・ライヴを重ね、地元インディー・レーベルからスタート、東京の準メジャー・レーベルとの契約までステップ・アップを重ねたものの、意見や考え方の食い違いが多くて疲弊してしまい、契約満了後はセルフ・マネージメントを選んだ彼ら。FMのレギュラー番組が終わるなど多少小振りな動きに甘んじながらも、そうなってからの彼らはむしろ、フットワークの軽さを武器にハツラツと活動している。５作目のオリジナル作『FIRST CONTACT』を昨年秋に出したばかりで、半年も空けずにこういうシングル集をリリース。しかもそれは前振りに過ぎず、クリスマスにはニュー・アルバム『A LIFE LIKE ICE CREAM』（今度のアートワークはオハイオ・プレイヤーズのオマージュ）をデジタル・リリース（CDは4月）してしまうという、違反切符を切られそうなスピード感。でもそれは、自分たちに決定権があればこそ。足りないモノがあるとすれば、あとはキッカケだけなのではないか。ココでも古い楽曲と新録曲で彼らの成長の後を伺うコトができるし、ヴォコーダー使いも印象的な＜On & On＞とか、久々に聴いて魅力を再確認した。

振り返ってみれば、彼らの東京進出から約10年。そこから要所要所で彼らを見てきたけれど、今では佐藤竹善さんだったり、根本要さんだったり、大先輩格のミュージシャンたちにも可愛がられている。それは彼らのミュージシャンシップが見せ掛けではない、という証左。コロナ前に既に持ち上がっていたカナザワも絡んだ企画も、裏で本格的に進んでいて、夏前にはオープンにできるかな？　今月からは『A LIFE LIKE ICE CREAM』のツアーも始まるし、いやいや、イロイロ楽しみなネイバーズです。

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