72年に全米5位を記録した<カリフォルニアの青い空 (It Never Rains in Southern California)>、日本独自に大ヒットした<落葉のコンチェルト (For The Peace Of All Mankind)>などで知られるアルバート・ハモンド。ソングライターとしてもレオ・セイヤー<When I Need You>(77年)、スターシップ<Nothing's Gonna Stop Us Now (愛はとまらない)>(87年)といった全米No.1ヒットを筆頭に、 ホイットニー・ヒューストン<One Moment In Time>、シカゴ<I Don't Wanna Live Without Your Love>、アレサ・フランクリン&エルトン・ジョン<Throgh The Storm>など、数多くのヒット曲を生んでいる。
そのアルバート・ハモンド、80年代頭に『YOUR WORLD AND MY WORLD(風のララバイ)』『SOMEWHERE IN AMERICA(アメリカの何処かで)』を出した後は職業ライター活動がメインになっていたが、ゼロ年代半ば頃からドイツ、少年時代を過ごしたスペインを中心に、ヨーロッパ・エリアで人気再燃。2010年代に入ってからは、企画色の強いアルバムやライヴ盤を複数リリースしている。
そんなハモンドが、オーケストラとの共演盤『IN SYMPHONY』から8年ぶりとなるニュー・アルバムをリリース。ジャケを見ると、今年70歳にして肉体派を誇示?、なんて勘違いしそうだけど、いつになく力強いロック・アルバムになっているのは確かで、そのシンボルがオープニングに置かれた<Don't Bother Me Babe>。更にビートルズ『REVOLVER』から抜け出したようなサイケデリック・アレンジの<Gonna Save The World>、ボ・ディドリーのリズムを借りた<Like They Do Across The River>、ブルース・スプリングスティーンの曲にジョージ・ハリスンがスライド・ギターで客演したような<Somebody's Child>、リンゴ・スターが歌いそうなカントリー・ロック<Gonna Be Alright>と、聴きどころタップリ。しかもそれがビートルズっぽいテイストを撒き散らしていて、何だかニヤリとしてしまう。
でも実際は、結構辛辣なメッセージを孕んでいるようでもあって。いま述べてきた楽曲タイトルもそうだし、他にも<The American Flag><Living In The Universe><GoodBye L.A.>なんて意味深がタイトルが並ぶから、甘いノスタルジーに浸るような作品ではないのだ。そしてインナーには、ハモンドからのメッセージがポツンと。
"The World is in darkness because we don't shine"
収録曲は全曲ハモンドと、作詞家ジョン・ベティスの共作という往年の名コンビ。内容から察するに、オケだけのプリ・プロダクションと曲の大まかなイメージをベティスに渡し、作品へと仕上げたのではないかな? プロダクション・パートナーは、ドイツのサウンド・クリエイター/プロデューサーのマシアス・ロスカ。打ち込みの曲は主にマシアスの拠点と思しきベルリンで作られ、バンド・フォーマットの曲はナッシュヴィルで現地ミュージシャンを使って録音。1曲だけL.A.でのライヴ録音があって、それだけ元ウイングスのローレンス・ジュバーがミックスを手掛けている。有名ゲストは特にナシというのも、ハモンドの本気印を伝えているよう。とても売れるようなアルバムじゃないけれど、『BODY OF WORK』というだけあって、楽曲主体にジックリ付き合いたい、そんな無骨なアルバムです。
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でも実際は、結構辛辣なメッセージを孕んでいるようでもあって。いま述べてきた楽曲タイトルもそうだし、他にも<The American Flag><Living In The Universe><GoodBye L.A.>なんて意味深がタイトルが並ぶから、甘いノスタルジーに浸るような作品ではないのだ。そしてインナーには、ハモンドからのメッセージがポツンと。
"The World is in darkness because we don't shine"
収録曲は全曲ハモンドと、作詞家ジョン・ベティスの共作という往年の名コンビ。内容から察するに、オケだけのプリ・プロダクションと曲の大まかなイメージをベティスに渡し、作品へと仕上げたのではないかな? プロダクション・パートナーは、ドイツのサウンド・クリエイター/プロデューサーのマシアス・ロスカ。打ち込みの曲は主にマシアスの拠点と思しきベルリンで作られ、バンド・フォーマットの曲はナッシュヴィルで現地ミュージシャンを使って録音。1曲だけL.A.でのライヴ録音があって、それだけ元ウイングスのローレンス・ジュバーがミックスを手掛けている。有名ゲストは特にナシというのも、ハモンドの本気印を伝えているよう。とても売れるようなアルバムじゃないけれど、『BODY OF WORK』というだけあって、楽曲主体にジックリ付き合いたい、そんな無骨なアルバムです。
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