


コロナ明け初のライヴ・ダブルヘッダー。まずはコットン・クラブで、黒住憲五 Birth Day Live 『SAKURA MAGIC 2024』1st Set。続いて六本木の Billboard Live Tokyoへ移動し、鳥山雄司・神保彰による PYRAMID -BAND SET- の2nd Show。こういうのが出来るようになったところに、コロナほぼ収束を実感するが、一方でチケット代の高騰や、ライヴの週末集中、あるいはライヴ・ヴェニューによっては外タレ招聘が激減したり、開演時間が早くなったまま元通りにならない(終電が早く終わるため)など、未だに弊害も残っている。
黒住さん『SAKURA MAGIC 2024』は、“ライヴは生モノ”であることを痛感させられたステージ。よく知っている間柄だからこそ、率直に言わせて頂くけれど、ちょっと期待を裏切られてしまうパフォーマンスだった。涼やかな歌声はそのままだし、最新作『ONE MORE TIME』(23年)に参加しているサポート・メンバーたちも、相応に手堅いバッキング。そもそも歴戦の強者揃いなので、多少のリハーサル不足ならアッサリと克服できる。逆にこの編成でライヴを何度も重ねてきている分、前回より良くなったと感じたところも。ただ、黒住さん自身コンディションがあまり良くなかったのか、声の伸びは今イチで。ゲスト出演時の休憩後は、少し喉が開いたかな。
でも今回は、それ以前の問題。ズバリ、準備不足だったと言わざるを得ない。ショウ構成やステージングの調整不足と進行のマズさが露呈してしまったのだ。だいたいコットン・クラブのような1st / 2nd入替制のヴェニューは、1回アンコール込みで70分厳守と相場が決まっているのに、ゲストを3組もブッキングしてしまう(発表済みは松平直子のみ)など、最初からプランに無理があった。ライヴが始まっても、時間に追われて気持ちが早っているから、トラブル連発に余裕のある対処ができず終始バタバタ。挙句1曲飛ばして、アンコールもナシ。オマケにそうした裏事情をオーディエンスにストレートに伝えてしまう。黒住さんの人となりを知る者にとっては、「…らしいなぁ〜」と苦笑いで済ませられても、お金を払って来ているお客様、特に初めて彼のライヴを観に来た人なら、「なんだコリャ
」と思っても不思議じゃない。おかしいなぁ…、キャリア充分のベテランなのに…? 勝手に推察すると、地元岡山に自分のライヴ・ハウスを持っていて、頻繁にそこで小さなライヴをやっているから、現場対応に慣れ過ぎてしまって、自前のハコそのままのゆる〜いノリ、こじんまりとしたスケール感でコットン・クラブへ乗り込んでしまったのでは?と思うが、いかがだろう。2ステージ入替制でない所なら、緩くて心地良いアット・ファミリーなライヴ、で済んだかもしれないが…。
ステージには魔物が棲む、なんて言葉を耳にするが、機材トラブルを筆頭に、ライヴには予期せぬトラブルが付きモノ。そして同じようなミスやトラブルでも、そのハコの空気やらオーディエンスの反応によって、挽回できたりできなかったりする。だから魔物なのだ。そしてそうならぬよう、ステージ構成や進行などを緻密に構築しておく。今回のトラブルのいくつかは、シッカリと打ち合わせしていれば避けられたもの。おそらくメンバー全員が緊張感を持って挑んだであろう2nd setでの立て直しを祈りつつ、自分はモヤモヤ気分を抱えてBillboard Liveへ移動したのであった。
で、そこで臨んだPYRAMIDのライヴ・パフォーマンス。神保・鳥山両氏に加え、ベースは初期から彼らをサポートしているエレキ/ウッド・ベース両刀使いの名手:鳥越啓介と、和泉宏隆亡き後に打って付けの小野塚晃(kyd)。マニピュレイターも控えていて、同期もバリバリということで、こちらはトコトン練り上げられた120%完成されたステージを堪能した。3点セットのような超ベーシックなドラム・キットを淡々と、でもニコヤカに手数ビシビシでキメまくる神保さんに、シャープなカッティングと縦横無尽のギター・テクでツボを抑えに来る鳥山さん。オープニングのラムゼイ・ルイス<Sun Goddes>のカヴァー1発で、それまでのモヤモヤ気分はキレさっぱり払拭された。やっぱりライヴはこうでなくっちゃ
お馴染みの初期楽曲に、今回初お披露目の新曲、レコーディングはまだだけどステージでは演っている楽曲など、同じ1時間程度のパフォーマンスながら、コチラは超絶濃厚で笑いもアリ。仮タイトル<PJ-1>(PJはPYRAMID, JIMBOの意)にその場で<ミッドタウンにサクラ咲く>と命名したり(このままいくとは思えないが…w)、デコボコな2人のMCも面白い。でもそれは、演奏の中身が充実しまくっているからこそ。和泉さんのリリカルさとはまた違った小野塚さんの瑞々しいピアノ、イマジネーションを刺激される鳥越さんのベースも素晴らしかった。レコーディングもボチボチ進めているそうで、早く6作目を聴きたい気持ちが高ぶってしまったよ。

P.S. 後からの情報で、 黒住さん2nd setは大きなトラブルもなく無難に乗り切ったそう。どうやら魔物らしきモノは、2ndには現れなかったようで…
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ステージには魔物が棲む、なんて言葉を耳にするが、機材トラブルを筆頭に、ライヴには予期せぬトラブルが付きモノ。そして同じようなミスやトラブルでも、そのハコの空気やらオーディエンスの反応によって、挽回できたりできなかったりする。だから魔物なのだ。そしてそうならぬよう、ステージ構成や進行などを緻密に構築しておく。今回のトラブルのいくつかは、シッカリと打ち合わせしていれば避けられたもの。おそらくメンバー全員が緊張感を持って挑んだであろう2nd setでの立て直しを祈りつつ、自分はモヤモヤ気分を抱えてBillboard Liveへ移動したのであった。
で、そこで臨んだPYRAMIDのライヴ・パフォーマンス。神保・鳥山両氏に加え、ベースは初期から彼らをサポートしているエレキ/ウッド・ベース両刀使いの名手:鳥越啓介と、和泉宏隆亡き後に打って付けの小野塚晃(kyd)。マニピュレイターも控えていて、同期もバリバリということで、こちらはトコトン練り上げられた120%完成されたステージを堪能した。3点セットのような超ベーシックなドラム・キットを淡々と、でもニコヤカに手数ビシビシでキメまくる神保さんに、シャープなカッティングと縦横無尽のギター・テクでツボを抑えに来る鳥山さん。オープニングのラムゼイ・ルイス<Sun Goddes>のカヴァー1発で、それまでのモヤモヤ気分はキレさっぱり払拭された。やっぱりライヴはこうでなくっちゃ

お馴染みの初期楽曲に、今回初お披露目の新曲、レコーディングはまだだけどステージでは演っている楽曲など、同じ1時間程度のパフォーマンスながら、コチラは超絶濃厚で笑いもアリ。仮タイトル<PJ-1>(PJはPYRAMID, JIMBOの意)にその場で<ミッドタウンにサクラ咲く>と命名したり(このままいくとは思えないが…w)、デコボコな2人のMCも面白い。でもそれは、演奏の中身が充実しまくっているからこそ。和泉さんのリリカルさとはまた違った小野塚さんの瑞々しいピアノ、イマジネーションを刺激される鳥越さんのベースも素晴らしかった。レコーディングもボチボチ進めているそうで、早く6作目を聴きたい気持ちが高ぶってしまったよ。

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今回が初コメントです。
黒住憲五さん一部を楽しみにして行ってきました。
(会場に金澤様がいらっしゃるのを確認しておりレビューも楽しみにしておりました。)
好きな曲も聴けたし演奏もバッチリでしたが感想は金澤様に同感でモヤモヤが残ってしまいました。東京での同窓会的な感じだったのかなと思うようにします。
(飛ばした一曲がなんなのか気になって仕方ない・・・)
自分は翌日のジェイムステイラーのライブでかなり救われました。