筆者監修【Light Mellow Searches】から5月にモーリス・ホワイトの未発表デモ音源集をCD化するので、その解説を書くため、生前に遺したこの唯一のソロ・アルバムを久し振りに。リリースは85年。フィリップ・ベイリーがフィル・コリンズと組んで<Easy Lover>を大ヒットさせ、その後を追いかけるようにこのアルバムがリリースだされたと記憶する。モーリスにしてみれば、部下からの意趣返しというより、自分が切り捨てたホーン入りの生のバンド・サウンドで、オリジナル期最後のアース・ウインド&ファイアーよりも成功してしまったから、面目を保つ意味でも失敗は許されなかったのだろう。
オリジナル・タイトルはシンプルに『MAURICE WHITE』。それが『スタンド・バイ・ミー』という邦題になったのは、ベン・E・キングの同名曲をキャッチーにリメイクしていて、それがリード・シングルだったから。この曲は米R&Bチャート6位(全米チャート50位)。しかし日本では、R&B最高61位(全米95位)だった<I Need You>の方が人気が高い。これは日本の音楽ファンがバラード好きなコトに加え、当時CDプレイヤーか何かのTV-CMに使われていたのが大きいようだ。個人的には、大胆にエレクトロファイして譜割りまでイジってしまった斬新な<Stand By Me>が大好きだったのだが…。
アルバムのキー・パーソンは、コー・プロデュースやアシスタント・プロデュースでクレジットを分け合っているロビー・ブキャナンと、英国のシンセ・ポップ・バンド:Qフィールのコンビであるブライアン・フェアウェザー&マーティン・ペイジ。そして一部ながらピーター・ウルフも貢献している。ウルフにとっては、スターシップやワン・チャン、デニス・エドワーズ、セルジオ・メンデスに並ぶ出世作といっていい。Qフィールのコンビは、アース最終作『ELECTRIC UNIVERSE』(83年)にも参加し、実質メンバー以上の貢献を見せていたっけ。
他にもジェフ・ローバー、ポール・ジャクソンJr.、ジョン・ロビンソン、グレッグ・フィリンゲインズ、リッキー・ローソン、エイブ・ラボリエル、ヴィニー・カリウタ等などが大挙参加。オープナー<Switch On Your Radio>で鮮烈なギター・ソロを弾いているのは、プレジャーやショック、ダズ・バンドなどを渡り歩いたマーロン・マックレイン。アースのメンバーでは、サックスのアンドリュー・ウールフォークと、再結成に参加するシェルドン・レイノルズも。曲作りにはダイアン・ウォーレンやスキップ・スカボロウ、ウェイン・ヴォーン、ミシェル・コロムビエらの名がある。トータル・イメージとして往年のアースのカラーは守りつつ、『POWERLIGHT』や『ELECTRIC UNIVERSE』の延長的指向性を打ち出したという、モーリスらしいバランス観の一枚。
結果的にアースが解散状態にあったのは約4年ほどと短かったが、モーリス自身はこのアルバムを気に入っていたらしい。そして、「あれ以上のモノが作れないから、2ndソロは出さない」という旨の発言をしていたそうだ。でもこれから出る未発表曲集を聴いていると、その後も、なかなかイイ曲書いてるぢゃん…、と思う。プリ・プロダクションのままだからサウンドはチープだし、健康問題があったからヴォーカルは弱々しい。でもコレをブラッシュ・アップしていったら…、と思わせるだけの楽曲集にはなっていると思うな。
皆さんも、未発表曲集の前に、まずは予習的に聴き直してはいかが?
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他にもジェフ・ローバー、ポール・ジャクソンJr.、ジョン・ロビンソン、グレッグ・フィリンゲインズ、リッキー・ローソン、エイブ・ラボリエル、ヴィニー・カリウタ等などが大挙参加。オープナー<Switch On Your Radio>で鮮烈なギター・ソロを弾いているのは、プレジャーやショック、ダズ・バンドなどを渡り歩いたマーロン・マックレイン。アースのメンバーでは、サックスのアンドリュー・ウールフォークと、再結成に参加するシェルドン・レイノルズも。曲作りにはダイアン・ウォーレンやスキップ・スカボロウ、ウェイン・ヴォーン、ミシェル・コロムビエらの名がある。トータル・イメージとして往年のアースのカラーは守りつつ、『POWERLIGHT』や『ELECTRIC UNIVERSE』の延長的指向性を打ち出したという、モーリスらしいバランス観の一枚。
結果的にアースが解散状態にあったのは約4年ほどと短かったが、モーリス自身はこのアルバムを気に入っていたらしい。そして、「あれ以上のモノが作れないから、2ndソロは出さない」という旨の発言をしていたそうだ。でもこれから出る未発表曲集を聴いていると、その後も、なかなかイイ曲書いてるぢゃん…、と思う。プリ・プロダクションのままだからサウンドはチープだし、健康問題があったからヴォーカルは弱々しい。でもコレをブラッシュ・アップしていったら…、と思わせるだけの楽曲集にはなっていると思うな。
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権利が第三者に移っていたのなら致し方ないですが過日リリースされたMAURICEに近しいSTEPNEYの時にも思いました。
こういった音源集こそ丁寧な解説が必要だと感じております。ご解説楽しみにしております。