piper live

村田和人のサポート・ギタリストとして活躍した山本圭右(けいすけ)率いるパイパーの、貴重なバンド・ライヴ音源集が初登場。レコード会社としてはクローズしてしまったユピテル時代の塩漬けになっていたアルバム群を発掘した際には、自分もいろいろと協力させてもらったが、その後は再発プロジェクトの一人だった音楽ライター仲間の近藤正義氏が継続して発掘作業に尽力。この『LIVE BREEZE』というカタチにまとまった。まずはその労苦に拍手

収録の中心は84年9月、渋谷駅南口駅前のビルにあった渋谷LIVE INNでのライヴ。これに古くは82年5月、村田さんもゲスト参加している84年7月の横浜でのライヴ、やはり村田さん参加の2001年8月の結成ライヴ3曲と、計5曲を追加している。

一応、最新リマスターに高音質ディスク仕様ではあるが、そもそものオリジナル・マスターが記録用音源(一部カセットかな?)を使っているので、音質はブートレグ並み。そこに過剰な期待は寄せられない。でも、それでもこうして世に出るのは、それ相応の価値があるから。パイパーのオリジナル・アルバムといえば、打ち込み中心のスタイリッシュな爽快サウンドが魅力的で、自分も2作目からリアル・タイムで楽しんだクチだけれど、ライヴ・パフォーマンスはもっとロックしていて、熱気を孕んだモノだったのだ。それがダイレクトに伝わってくる貴重な発掘音源集。(山下)タツロー氏も高く買っていたという圭右サンのギター・パフォーマンスも随所にタップリ。スタジオとライヴで異なる顔を持っていた彼らのユニークさが明らかにされた意義は大きい。

かくいう自分も、オン・タイムではライヴを観ていなくて、ゼロ年代以降の復活ライヴに何度か足を運んだだけ。これで現役活動中時の雰囲気をタップリ味あわせていただきます。

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