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ダディ竹千代&東京おとぼけCATS、そのダディ竹千代の訃報が届いた。ロック・ミュージシャン/音楽プロデューサーであると同時に、今はなき新橋ZZや二子玉川ジェミニ・シアターのオーナーでも。表舞台にはあまり登場しないものの、途轍もなく広い人脈を持ち、破天荒ながら人望が厚い。東京のアンダーグラウンド・ミュージック・シーンを裏側から支え続けた人だった。

自分がダディ竹千代の存在を知ったのは、ダディとしてではなく、本名の加治木剛で。自分の世代では多いと思うが、カルメンマキ&OZの作詞家としてだった。後にコミック・バンドを率いるダディと加治木剛が同一人物だと知った時は、ビックリしたのを覚えている。

ダディ竹千代&東京おとぼけCATSは76年に結成。78年にシングル<電気クラゲ>でデビューし、80〜81年に2枚のアルバムを発表した。その後何度か再結成し、90年代初頭にも再結成アルバム『伊賀の影丸』を出している。サービス過剰で過激なパフォーマンスで知られ、都内のライヴ・ハウスでは軒並み出禁になっていたが、メンバーの演奏テクニックは一流で、そうる透 (ds)や竜童組に参加するラッキー川崎、ホーン・セクションのホーン助谷らが在籍。ダディ自身のヴォーカルはともかく、オールナイト・ニッポンのパーソナリティを務めるほど、サブ・カルチャー・シーンではカルト的人気を誇っていた。

山下達郎&竹内まりや夫妻とも親交が深く、79年のシングル<偽りのDJ>は、達郎氏の書き下ろしにダディが詞をつけたもの。まさにオールナイト・ニッポンを担当することになった時の作品だそう。当時はシングルのみのレア盤だったが、現在はアナログ再発された1作目にボーナス収録されている。また、その1st アルバム収録曲で手紙をテーマにした<夕方フレンド>の冒頭には、「お手紙読みました。あまり突然のことで驚いております」というまりやの朗読が収録されていた。

何年か前から入院〜手術を繰り替えしており、SNSで「もう長くはない」と発信していたものの、直前までポストがあったり、仲間とにやり取りを続けていたらしく、突然の旅立ちだったよう。これでまた一人、日本のロック黎明期の生き証人がいなくなってしまった。訃報を聞いて久々にアルバムを聞いたけれど、すぐにネタバレしそうな楽しいパロディが満載。世知辛い今の世の中じゃ、きっとそれが通じずに非難轟々なんだろう。それも悲しいコトです。享年70歳。

Rest in Peace...


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1st [Analog]
ダディ竹千代と東京おとぼけCats
ポニーキャニオン
2022-12-03

《Tower Records はここから》

《amazon》
偽りのDJ (7インチシングル)[Analog]
ダディ竹千代と東京おとぼけCats
ポニーキャニオン
2022-08-06

《Tower Records はここから》