執筆関係のタマ以外、あまり積極的に耳を傾けられていない昨今。でも時にはストレス発散や息抜きも必要と。こういう時は、仕事からはなるべく離れた方が良いので、シティポップとかAOR系はナシでコレ。エルヴィス・コステロ最新作『THE BOY NAMED IF』のスピン・オフ盤で、日本だけでCD化された『THE BOY NAMED IF(ALIVE AT MEMPHIS MAGNETIC)』。発売からもう1ヶ月以上が経つが、ゲットしてチョイ聴きしたら、何だかとてもエネルギッシュで、初期のコステロを思い出したりして。だから後でチャンと聴こうと思いつつ、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
22年に出た『THE BOY NAMED IF』は、昨23年のグラミー最優秀ロック・アルバムにノミネートされるなど好評を得た。そして同年暮れには、そのデラックス・エディションをデジタル・リリース。その時に追加された11曲をパッケージしたのがコレである。レコーディングはメンフィスのマグネティック・スタジオで、21年末のショート・ツアー、22年6月からのUK〜北米ツアー、それぞれのリハーサルの時に録られている。召集されたのは、ジ・インポスターズの面々と、コロナ中のライヴから参加しているチャーリー・セクストン。コロナでフランスから出られなかったスティーヴ・ニーヴ、ファラガー・ブラザーズのデイヴィー・ファラガーも、ちゃんといる。
収録曲のうち5曲は、『THE BOY NAMED IF』収録曲の新録ヴァージョンである。『THE BOY NAMED IF』はコロナ・パンデミックのステイ・ホーム期間中に、音源データのやり取りでレコーディンクされたアルバムだったので、実は録音メンバーは顔を合わせていない。だから21年末のツアー・リハーサルが、メンバーが初めて顔を合わせて『THE BOY NAMED IF』の曲を演奏する場だった。きっとそのリハとその後のツアーの演奏ぶり、バンドが一堂に会してこそ発生するエナジー全開の磁場に心を熱くしたコステロが、数曲の録り直しを決めたのだろう。その中には日本盤ボーナス・トラックだったニック・ロウのレア曲カヴァー<Truth Drug>も含まれている。またコステロ自身の古いレパートリーから、『PUNCH THE CLOCK』(83年)収録のヒット曲<Everyday I write The Book>を、やや渋めのアレンジで焼き直しているのも嬉しいところ。
そしてビートルズ<Here There And Everywhere>、ポール・マッカートニー&ザ・ウイングス<Let Me Roll It>、ローリング・ストーンズ<Out Of Time>、バーズ<So You Want To Be A Rock 'n Roll Star>という愛情溢れんばかりのカヴァー曲群が、これまたイチイチ興味深く。しかも最後は、日本のアニメ『映像研には手を出すな!』に参加していた日本の女性ヒップホップ・ユニット:chelmico との<Magnificent Heart>最新ヴァージョン。これはコステロからコンタクトを取って実現したものだそうで、「好きにやっていい」というお達しの下、日本語ラップとコステロの共演になったそうだ。
8年ぶりのコステロ来日も軽くスルーしてしまった自分なので、決してファンとは言えないけれど、スタジオ・ライヴ的なこのアルバムは如何にもコステロらしく、意外に繰り返して聴きそうだな。
《amazon》
収録曲のうち5曲は、『THE BOY NAMED IF』収録曲の新録ヴァージョンである。『THE BOY NAMED IF』はコロナ・パンデミックのステイ・ホーム期間中に、音源データのやり取りでレコーディンクされたアルバムだったので、実は録音メンバーは顔を合わせていない。だから21年末のツアー・リハーサルが、メンバーが初めて顔を合わせて『THE BOY NAMED IF』の曲を演奏する場だった。きっとそのリハとその後のツアーの演奏ぶり、バンドが一堂に会してこそ発生するエナジー全開の磁場に心を熱くしたコステロが、数曲の録り直しを決めたのだろう。その中には日本盤ボーナス・トラックだったニック・ロウのレア曲カヴァー<Truth Drug>も含まれている。またコステロ自身の古いレパートリーから、『PUNCH THE CLOCK』(83年)収録のヒット曲<Everyday I write The Book>を、やや渋めのアレンジで焼き直しているのも嬉しいところ。
そしてビートルズ<Here There And Everywhere>、ポール・マッカートニー&ザ・ウイングス<Let Me Roll It>、ローリング・ストーンズ<Out Of Time>、バーズ<So You Want To Be A Rock 'n Roll Star>という愛情溢れんばかりのカヴァー曲群が、これまたイチイチ興味深く。しかも最後は、日本のアニメ『映像研には手を出すな!』に参加していた日本の女性ヒップホップ・ユニット:chelmico との<Magnificent Heart>最新ヴァージョン。これはコステロからコンタクトを取って実現したものだそうで、「好きにやっていい」というお達しの下、日本語ラップとコステロの共演になったそうだ。
8年ぶりのコステロ来日も軽くスルーしてしまった自分なので、決してファンとは言えないけれど、スタジオ・ライヴ的なこのアルバムは如何にもコステロらしく、意外に繰り返して聴きそうだな。
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